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スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン(2012年・日本) バレあり感想

スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズの第四作目にして、シリーズ初のフルCGアニメーション映画となった作品です。

 

スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン』(Starship Troopers: Invasion)

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ずっと観てみたかったんですけど中々機会が無かったので今回ようやく観れました。

この映画の予告がかっこよすぎて凄い当時テンション上がった思い出があります。

 

これがその予告↓↓↓

youtu.be

 

 

なんだこの、なんだこの本格的な感じは……。

 

 

シリーズの全体のイメージなんかも含めて感想書きます。

 

 

 

スターシップ・トゥルーパーズシリーズについて

シリーズ全体のストーリーや設定

人類が新たな生息地を求めて外宇宙に進出した時代の話です。

人類はユートピア社会と銘打って表面上では平等な社会を築き上げていました。

実際には、市民権の有無が従軍歴があるかどうかで判断される世界で、軍歴の無い人々は庶民として扱われます。

 

そんな中、外宇宙探索で訪れた星系に居た先住種族『アラクニド・バグズ』の生息域を人類が侵してしまった事からバグとの全面戦争が発生しました。

 

本シリーズの作品は全てこの世界観を共有しています。

 

 

第一作『スターシップ・トゥルーパーズ

ナチスの『意志の勝利』というプロパガンダ映画のパロディとwikipediaにあります。

が、実際にはパロディとしてのパートと実情を描いたパートに分かれています。

所謂SFバカ映画の一つで、ゴア描写やちゃちいCGなんかがてんこ盛り。

前述した世界観を一番解りやすく描いています。

 

そして、プロパガンダ映画のパロディだけあって、主人公のジョニー・リコもとんでもなく嘘くさい正義漢です。そこがまた面白い。

非常に良くできたB級SF映画です。

 

リコの成長をメインに持ってきているのでストーリーもシンプルで分かりやすいです。

リコの訓練生時代から始まり、戦地に赴き、勝利を手にするまでの過程を描き切っています。

 

第二作『スターシップ・トゥルーパーズ2

第一作がヒットしたので作られた第二作。

今作は前作とは一変し、バグの支配域の中で孤立した人類が生き残るために奮闘する姿を描いた作品になりました。

 

わかりやすい駄作です。

 

前作のキャラクターであるリコやカルメンは一切登場しません。

内容も、バグとの戦闘というよりも、ホラー映画のような雰囲気を持たせて、バグをその舞台装置に用いている感じでした。

後半はなんとなく面白かったような記憶もあるんですが、全体を通してみたらやっぱりそうでもないです。

 

この作品は見る必要が全くないです。

 

第三作『スターシップ・トゥルーパーズ3

バグとの戦いが始まってから10年以上が経過した世界の話。

こちらは第一作目の正当な続編と言って良いと思います。

リコ達出てきますし。

 

本作は第一作目のバカ映画館を踏襲しつつも、更にそれを捻じ曲げたような作品です。

内容はどうでもいいんです。

宗教的な、信仰云々に関するパートもありますがそんなものは無視しても良いんです。

本作の価値は、登場するある兵器の存在一つに絞っても良いくらいです。

 

それがこの、マローダーというパワードスーツ。

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この映画の価値は、クライマックスに登場するこの兵器に集約されてると言ってもいいです。

映画内では難しい事を言ったりしてますが、そんな事は気にも留めず低予算のアクション映画として楽しむというのが本作のベストな視聴方法だと個人的に思ってます。

 

スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョンについて

 

本作はフルCGアニメで、しかも制作スタッフの大半が日本人ですが、間違いなくシリーズの正当な続編です。

第二作目なんかよりもよっぽどしっかりとした続編です。

 

監督は荒牧伸志。攻殻機動隊なんかの世界観の延長にある話『アップルシード』の監督さんです。

アップルシード』も凄いCGでしたが、こちらはもっと凄いです。

日本のCGスタジオの底力を観れます。

 

 

CGアニメというと、例えば『バイオハザード リベレーションズ』のように、ゲームらしいCGで映画として創られたものや、

楽園追放』のように、アニメーションらしいタッチとCGらしいタッチを合わせて、その手法自体を映像表現として用いたものなんかがあります。

 

本作は、あくまでCGアニメを用いてスターシップ・トゥルーパーズの世界観を描くというコンセプトっぽいです。

 

とにかく、日本のCGの出来がヤバいです凄いです。

 

■感想

ストーリーは相変わらずの分かりやすさです。

ポップコーンが進む系戦争映画のテンプレを踏襲しています。

 

今作の主人公はヘンリー・ヴァローという兵士、ですよね?

恐らくこのヘンリー、通称ヒーローさんが主役だと思います。

というのも、本作では様々な兵士にスポットを当てている上に、後半に活躍するのはリコやカルメンといった旧作のメインキャラ達ですので、ヒーローの主人公ポジ感が少し薄かったです。

 

ストーリーはシンプル。

序盤は救出作戦、中盤は捜索作戦と各キャラの掘り下げ、そして終盤では最終決戦です。

典型的なウォームービーって感じです。

 

個人的に良かったのが、やっぱり終盤に登場するマローダー。

デザインが一新され、よりパワードスーツらしい形状になりました。

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絶対に日本製だ……絶対そうだ。

 

 

 

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 しかもこんなにたくさん!!

リコの機体以外全滅しますがね!!

 

 

この感じ、アーマードコアの映画化の日も近いのでは……?

フロムソフトウェアさん、どうか企画書を通してください。

 

 

この映画は考えてはいけません。

バグと人類の戦いをポップコーンでも頬張りながら楽しむ映画です。

 

個人的に気になった点が一つ。

カールは結局クイーンに操られていたのかどうかという点。

 

というのも、カールは序盤、唯一の生存者としてヒーローに発見されたときは狂気に満ちた言動で完全にイカれていたんですが、

終盤で突然まともになって皆の元に戻ってるんです。

ホント唐突に。

 

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こんな感じでぶっ飛んでたカール、どうやら間違いなくこの時点ではクイーンバグ(一作目から多数登場しているテレパシーなんかで人間を操れるタイプのバグです)に精神を支配されているのは間違いないんですが、

 

 

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こんな事を言いながらどや顔で登場(左の人がカールです)。

 

この研究というのは、バグをテレパスで操るというもの。

この研究の為にカールが実行した作戦のせいで、映画序盤の救出作戦が行われる事になります。

 

カールはいつクイーンの支配から脱したんでしょうかね?

この時点でクイーンはまだ生きていますし、船の操作も乗っ取ったままですし……。

 

まあそんな事は気にしても仕方がありません!!

楽しむべきは戦争です。

 

■まとめ

スターシップ・トゥルーパーズシリーズの続編として、或いは高品質のCGアニメーションとして非常に楽しめた一作です。

従来のシリーズに在ったバカバカしさをかなり削いで、代わりにテンプレートかつ丁寧な描写で描かれた新生スターシップ・トゥルーパーズって感じで僕は凄く好きです。

 

暇つぶしには最適ですよ。

かなりオススメです。

何度も書いている通り、頭を使わないで楽しむ事ができる映画です。

 

こんなところですか。

ではまた。