趣味と向き合う日々

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ハクソー・リッジ(日本公開2017年・アメリカ) バレあり感想

夏と言ったら戦争映画!!!

 

今年の夏の戦争映画開きはこの映画からにしました。

 

ハクソー・リッジ』(原題:Hacksaw Ridge)

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youtu.be

 

hacksawridge.jp

 

ちなみにこれ、太平洋戦争での沖縄戦が舞台の映画です。

あと実話を元にした作品です。

 

 

 

■あらすじ?

信仰心が強く、己の信念の為に武器を持つことが出来ないデズモンドが、沖縄戦に衛生兵として参戦。

とんでもない数の米兵と一部の日本兵すらも助ける様を描く。

 

■感想

 

・この映画は信念を貫くことが如何に難しいかを描き切っている

 

衛生兵の視点から描かれる戦争映画っていうのは珍しいです。

が、この映画はそれがメインではありません。

 

根本にあるのは信念を貫く事の難しさと偉大さだと思いました。

 

宗教的価値観、というか価値観そのものの違いとかもあって、僕達日本人には少し理解しがたい部分もあると思います。

或いは現代の日本人にとっては、ともいえるかもしれません。

 

とにかくそんな映画です。

 

戦争映画と偏に言ってもその中身は多種多様です。

なので一概には言えませんが、感覚的に一番近いのは『シン・レッド・ライン』あたりになるのかな。

 

この映画の凄いところ、というか強いところは、

戦争の悲惨さを押し出すのではなく、戦場という異常な状況とそれに付随する異常な価値観が正当化されていく様を描いた点です。

 

デズモンドの劇中のセリフの中に、それを表すものもありましたし。

「人を殺したくないというと、裁かれる」みたいな事をデズモンドが言っていて。

 

デズモンドがM1ガーランド(当時のアメリカ軍に配備されていたライフルです)を、信念の為に訓練ですら触ろうともしなかった事が原因で、

これが命令違反と捉えられ軍法会議にかけられるシーンがあります。

 

これがもう異常なんですよね。普通に考えると。

 

「人を殺したくない」と言ったら罰せられるという戦争の単純な異常さを端的に表していて面白いシーンです。

 

要は、そんな状況の中で信念を貫き銃も持たず人を救うためだけに奔走した衛生兵の物語です。この映画。

 

この映画のメッセージは、己を信じて貫く事の大切さってところに落ち着くと思いました。

これ、ありきたりっちゃありきたりですけど描き方が上手いです。

 

劇中の登場人物どころか、単にその状況を映画を通して観てるだけの僕自身ですらデズモンドに対して「お前それは違うだろ」って思ってしまった部分が何度もありましたし。

 

戦争なんだから、敵を殺さなきゃダメだろというのは状況的に極めて正論ですが、

それに対して屈しないデズモンド。

 

周りに流されない事の難しさと大切さってのを実感できます。

 

 

隊の仲間からひどい仕打ちを受けてもデズモンドは除隊を拒みます。

 

ライフルさえ握ってしまえば情状酌量の余地を与えて軍法会議もすぐ終わるって上官に言われてるのに、それでもデズモンドは銃を持ちません。

 

そのせいで結婚式に出られなくなると言われてもその信念を曲げません。

 

 

この信念を貫くということの難しさを良く描いています。

 

劇中、ジョーク的な部分も含めデズモンドは「イカれた奴」と他の仲間から認識されています。

 

果たして本当にイカれてるのは一体何なのか、そんな部分も結構考えさせられますよ。

 

・戦闘シーンについて

 

正直、この映画のスタンスが分かってからはあんまりそっちには期待してない、というかメインにはなり得ない部分だったので気を緩めて観ていました。

が、いざ戦闘シーンがはじまると、そのどれもがとんでもない迫力でビックリしました。

 

流石はメル・ギブソン監督です。

全くこの辺り手を抜いていません。

 

細かい部分では、この時点での日米双方がそれぞれ用いていた兵器を忠実に再現している点。

この辺り割と重要です。

没入感という点で。

日本兵役もしっかりした日本人を起用しているみたいなので、

違和感を覚える点もありません。

 

なにより、艦砲射撃の迫力ったらもうね……。

 

腹に響く重低音。

たまんねえぜほんと。

こういう、映画館の音響がフルに生かされるものがあるだけで、この映画を映画館で観る理由の一つになります。

 

 

ただ、砲撃後の、砲弾の着弾シーンの描き方は流石にフィクション的でしたが。

 

自身の位置から数メートル先とかに砲弾が落ちても、日米の兵士は割と元気に戦闘続けてたり。

あんな位置に艦砲が着弾したら破片はもっとえげつない勢いで飛び散ります。

頭出していられないと思います。

 

この映画のテーマを考えたら完全に無粋な指摘ですわ。

 

あと、当然?なのかはわかりませんが、

グロいシーンはたっくさんあるので苦手な人は観ていられないかもです。

衛生兵が主人公なのもあって、この辺りの描写も他の戦争映画より多かったと思いますし。

 

 

■まとめ

 

同調圧力なんてクソくらえ。

 

グロいのとか苦手じゃ無ければ、日本人は特にこの映画観るべきだと感じました。

色々考えさせられますよ。

 

そもそも、この映画日本での公開予定は無かったそうですね。

それを何とか配給までこぎつけたキノフィルムズに感謝を述べたい。

 

あと、沖縄戦が舞台なので日本兵がやられるシーンとかもやっぱりあります。

が、それは決してステレオタイプな描かれ方をしていません。

 

そこにある戦争の異常性と、その中で信念を貫く主人公の姿がメインです。

 

公開終了も間近ですが、ぜひ一度観てみてください。

 

ではまた。