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【プレデター】新作がそろそろ公開されるのでざっくりシリーズを振り返る ※ネタバレあり

 

2018年9月14日にプレデターシリーズの最新作ザ・プレデターが公開されます。

立ち位置としては初代プレデターの直接的な続編という事らしいです。

 

そうなってくると『プレデター2』と『ザ・プレデター』の二作品の立ち位置がどうなるかとかわりと気になります。

一部のゴジラシリーズのように初代以降の世界観をそれぞれ好き勝手に作るスタイルのシリーズとかもありますし、そういうスタンスになるのかも。

 

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この記事はプレデターシリーズ三作とAVP二作を超ざっくりと振り返っているだけの記事です。

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プレデター】 1987年公開

プレデター(字幕版)

 

第一作目。

筋肉モリモリマッチョマンの変態を始めとした特殊部隊達と、ジャングルに舞い降りたプレデターとの死闘を描いた作品。

 

80年代後半の映画らしいダイナミックアクションはもちろんですが、プレデターシュワちゃん達の部隊との邂逅までの盛り上げの演出も非常に素晴らしいです。

 

中盤までは不気味な存在としてホラーテイストに描かれつつも、後半では一気にバトルアクションにシフトします。

全ての能力で人間を上回り、狡猾な手段でシュワちゃんを追い詰めるプレデターの存在感はシリーズ随一だと思います。

 

また、シュワちゃん演じるダッチが、そんなとんでもない相手をどう往なすかも見所の一つです。

ちゃんと自分の声で笑い狂うプレデターも地味にこの第一作目でしか見る事が出来ません。

 

ホラーテイストで序盤を盛り上げつつも、後半では人間と怪物の戦いをかなりしっかり描いた良質なアクション映画。

そして筋肉のぶつかり合いはこの時代のアクション映画の良さの一つであると再認識させられます。

『エクスペンダブルズ』の新作早く作ってスタローン!!

 

 

 

 

プレデター21990年公開

プレデター2(字幕版)

 

第二作。

一作目がジャングルが舞台だったのに対して、今作ではロサンゼルスが舞台に。

 

今作ではロサンゼルスの街中にプレデターが現れるので一般市民もたくさん戦いに巻き込まれていきます。

しかも対峙する主人公はロス市警の警部補ハリガン。

シチュエーションとしては前作よりはるかに人類側が不利です。

筋肉要素も減りました。

 

構図としては、前作がハンターのプレデターから逃げつつ戦うというものだったのに対して、今作では警部補ハリガンがプレデターの足取りを追うという形式に。

 

その為、ホラーテイストな不気味な演出というものは影を潜め、代わりにパニック映画のような慌ただしい雰囲気の映画になりました。

その結果、第一作目のような緊迫感は薄れてしまいました。

ゴア表現もやや多めで観る人を選びそうです。

 

プレデターが武器を持った相手に特に強い反応を示す事を表すシーンや、戦士と認めたものには敬意を払う文化を持つこと、妊婦や子供といった存在は狩りの対象としない事を示すシーン、更に彼らが第一作よりも前の時代からずっと地球にやって来ては狩りを楽しんでいた事が発覚したりと、キャラクターアイコンとしてのプレデターが確立された作品でもあります。

 

また、劇中ちょっぴりとゼノモーフの頭蓋みたいなものが映ったり、後のクロスオーバーに繋がる要素もあります。

 

 

第一作目のダッチとプレデターとの戦いが劇中で語られている為、これまでは正当な続編として認識していたんですが、最新作との関係はどうなるのか気になります。

 

 

「キャンディ食べる?」

 

 

 

 

 

 

プレデターズ2010年公開

プレデターズ (字幕版)

 

第三作。

この作品が公開される前にAVP二作品が公開されており、そこで描かれたプレデターの要素などもフィードバックされています。

 

ジャングル、ロス市街と描かれたプレデターの戦いの舞台ですが、今作では地球で戦わせること自体を辞めています。

舞台はどこか別の惑星で、一説にはプレデター達が狩りを楽しむ為に用意した特別な星とか。

 

そこに地球から獲物としてアブダクトされた地球人たちが送り込まれ、三人のプレデターから必死に逃げつつ戦うという内容。

 

物語の導入が『キューブ』や『SAW』などのシチュエーションスリラー作品に近い形になっています。

またこれまでよりも遥かに主要な登場人物が多いです。

誰が犠牲になり、誰が最後に生き残るのかというサバイバルアクションの要素も導入されました。

 

プレデターが狩りを楽しむ際には他の惑星に出向くだけじゃなく、ちゃんとそれ用の遊び場も持っていた事や、プレデターが猟犬を飼っている事が判明したり、

これまでの二作品と比べて新要素が豊富です。

 

こちらでもやはり第一作目の出来事が劇中で語られています。

その為、こちらも同一世界観の物語であるという事が分かります。

 

 

ただこの『プレデターズ』に関しては、ヤクザとプレデターのタイマンがただひたすらに熱い。

俺はただそれが言いたかった。

 

 

 

 

 【エイリアンVS.プレデター】 2004年公開

エイリアンVS.プレデター (字幕版)

 

エイリアンとプレデターのクロスオーバーシリーズ第一作目。

評価はそこまで良くありません。

 

本作では両作品の要素を盛り込みつつ、しっかりとエイリアンとプレデターの戦いを描いています。

 

……というか エイリアンとプレデターが戦う という一文だけでこの映画の内容を全て現せます。

 

 

南極の氷の下に巨大な神殿が見つかり、調査チームがこれを発掘しに現地に赴くのですが、この神殿が実はプレデター達の成人式会場でした。

 

このプレデター達の成人式には、族長のお祝いのスピーチも母校の教員たちからのメッセージも初恋の相手との不意の再開も無い代わりに、

エイリアンとの戦いというイベントがあります。

 

そんなわけで、プレデターの成人式に巻き込まれた人間の皆さんがこの化け物同士の戦いの中生き残れるかを描いた映画です。

過去のプレデターシリーズやエイリアンシリーズと違い、かなりシンプルにアクションエンターテイメントしている映画だと思います。 

 

ホントビックリするほどポップな映画。

モンスターホラー映画らしい演出も少しありますが、基本はもう戦って戦って、戦う。

そこに人間が巻き込まれていく感じです。

ただ、完全な巻き込まれ側という訳でも無く、神殿のギミックを作動させてしまったのは人間だったりします。

その際に成人式で使うはずのプラズマキャノンを人間が勝手に持ち出しちゃったので、若いプレデターの男三人は結構困ってました。

 

 

終盤の、窮地に追いやられたプレデターと、人間で主人公のアレクサが共闘してエイリアンクイーンを倒す展開はあざといけど正直好きです。

皆もホントはそういうの求めてたんだろ。

 

 

 

見所は、エイリアンのベロでビックリ箱ごっごしてアレクサを驚かせて楽しむプレデターのやんちゃな姿だ!

 

 

 

AVP2 エイリアンズVS.プレデター2007年公開

AVP2エイリアンズVS.プレデター (字幕版)

 

AVPシリーズ第二作目。

AVP』の正に直後を描いた映画になります。

 

前作とは打って変わって、硬派なモンスターホラー映画らしい作風になりました。

しかも前作では半ばヒーローに近い描かれ方をしたプレデターを、しっかりと本来のプレデター像に引き戻してくれました。

 

本作の舞台になるのはコロラドの田舎町。

前作ラストで誕生した新種プレデリアンプレデター達の乗る宇宙船で暴れまり、それを止めようとした結果、大量のフェイスハガーを積んだ宇宙船は破壊され地球に舞い戻ってきてしまいます。

 

そんなわけで、墜落した宇宙船からフェイスハガーとプレデリアンコロラドの田舎町に現れ、町は大パニックに陥る、という物語です。

 

今作でも『プレデターズ』のようなサバイバルホラー的な要素が観られます。

公開年月的にこちらのAVP2の方が先ですが。

 

というか今作はモンスターサバイバルホラー映画といったらいいんでしょうか、とにかくこちらは両シリーズの良さを詰め込んだような作品です。

前作よりもしっかりとエイリアンの狡猾さが描かれており、プレデターも町にあふれだしたエイリアンとその証拠の消去だけを目的に奔走していて、今作こそまさに人類は完全な巻き込まれ状態になっています。

勝手に戦え定期。

 

今作のプレデターはヒーローでは無いものの、結構忙しそうなのでそっちの意味で応援したくなります。

 

単身地球にやってきては勝手に増えたり暴れ回るエイリアン達の痕跡を消す為に必死に町を歩き回って、

凄いしっかり仕事してるのにたまにびっくりした人間にも襲われるので仕方なく人間も始末しつつ、

最後には核爆発にプレデリアンごと飲まれて消滅してしまうという、何とも言えない哀愁を放っていました。

 

 

あと、人間側の主要な登場人物が結構沢山いて、結構死にます。

序盤は群像劇のような形式で物語が進み、町にエイリアンが侵入してから各キャラクターが集まり、そしてサバイバルが始まります。

 

本当に意外な人物が死ぬんで、誰が死ぬか分からない緊迫した空気も楽しめます。

正直かなり良い映画です。

 

 

 

 

最後に。

 

第二作目、第三作目は共に第一作目と直接的な繋がりのあるストーリーという訳ではありません。

あくまで同一世界観である事を示唆する程度なので、逆に言えばそれだけ続編も作りやすいシリーズにはなっているんだと思います。

AVP二作品に於いても、プレデター側の世界観に対してはさしたる矛盾を生んでおらず、プレデター世界における出来事という立ち位置で観ると中々良い作りの映画だと思います。

 

 

だからこそ第一作目の正当続編として作ったという最新作ザ・プレデターは、第一作目とどのように話が絡んでくるのか今から楽しみです。

 

予告編を見る限りでは第一作目のような不気味な雰囲気が復活しているので、最近流行りのリブートでありつつも続編でもあるというパターンかもしれません。

 

また、予告で使われているシーンから測るに、あの世界では既にプレデターという存在に対してある程度の知識を持った人々が居るという事もわかります。

もちろん政府上層とかそういった一部の人々に限られていそうですが。

 

なので、第一作目のような雰囲気は復活させつつも、最新作ではより綿密にプレデターと人類との関わりや戦いが描かれるかもしれません。

 プレデターは過去のシリーズ三作品ともそれぞれアプローチの違う作風であり、ザ・プレデターも恐らくこれまでのシリーズとはまた違ったテイストを仕込んでくる可能性は高いです。

個人的には最新作にかなり期待しています。

 

 

そんな感じの振り返り記事でした。

2018年9月7日現在、プレデターの過去シリーズが全てHuluで視聴できます。

新作公開前のおさらいや良い暇つぶしに丁度良いです。

 

ではまた。