趣味と向き合う日々

映画やドラマなどの映像作品を中心に気ままに書いています。これまでこちらのブログで更新していたプラモ等の記事は近々別のブログを作ってそちらでやっていこうと思います。カテゴリ枠増設しました。

ブラックパンサー(2018年・アメリカ) バレあり感想 MCU作品はやっぱ安定して面白い。けど、ブラックパンサーの初単独実写映画として考えるとこれはどうなんだ。

 

マーベルシネマティックユニバース(MCU)の作品としては第18作目に当たります。

ブラックパンサー『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカで先にスクリーンデビューしてます。

 

そして今回は初の単独映画作品になります。

というか初の実写化になります。

 

 

ブラックパンサー』(原題:Black Panther

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画像引用元:映画.com 

ブラックパンサー : 作品情報 - 映画.com

 

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ていうか映画の感想記事久しぶりだな!ァーイ!

 

 

■ストーリー(Introduction)

太古の昔、アフリカにヴィブラニウムの隕石が落ちた。

そしてその地は繁栄し、五部族を軸としてヴィブラニウムを用いた強大な文明を持った国、ワカンダが出来上がる。

 

そして現代。

ソコヴィア協定締結の為の署名式の場で起きた爆破テロにより、ワカンダ国王のティ・チャカが殺害される。

息子のティ・チャラは王位を継ぐための儀式を執り行い、見事五部族のリーダー達から認められ新国王となった。

 

そんな最中、因縁の敵であるクロウが韓国の釜山でワカンダから盗み出したヴィブラニウムの裏取引を行うという情報を得たティ・チャラは、仲間と共に現場に向かう。

 

 

■感想

 

 

・これスピンオフの作風なのでは?

 

 

スパイダーマン:ホームカミング』と同様、本作『ブラックパンサー』もヒーローが先行して別作品に登場しています。

シェアードユニバースという形式で考えるとこの事は自然に感じられるかもしれませんが、言わばこれはスピンオフという見方も出来ます。

立場としてはドラマの『エージェント・オブ・シールド』みたいなイメージで僕は捉えています。

 

 

最初に何故こういう事を書いているかというと、本作も『ホームカミング』も、MCU世界の単独モノとしては1作目に当たる一方で、内容としてはいわゆる1作目のソレでは無いからです。

 

端的に言うと『ブラックパンサーから初めてMCU作品を視た人は、これ何が何だか分からないんじゃね?っていう。

マーベルシネマティックユニバースの過去の作品の視聴が前提にある感じです。

それってもう単にシリーズのスピンオフなんじゃねって思ったわけです。

 

 

シェアードユニバースって色んな要素を個々の映画で共有しつつも、基本はそれぞれ単独映画で成立もしているみたいなところが面白さの一つだと個人的に思ってるんですよ。

 

それこそフェイズ1フェイズ2の頃の単独作品1作目はしっかりそういう作りになっていました。

フェイズ3でも『ドクター・ストレンジ』は単独映画として成立するように作られていました。

 

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』や『マイティ・ソー バトルロイヤル』など、単独作品でも続編になると作品間のリンクがかなり密接になってきますが、これはアリだと思ってます。

なぜならそこにはシリーズという概念が既に存在しているからです。

続編という事は当然前作の視聴という部分が前提に組み込まれます。

 

 

ところが『ホームカミング』と本作『ブラックパンサー』はそうではありません。

そもそも前述したようにこの二作品のヒーローは先行して『シビル・ウォー』に登場してますし。

 

更に言うと、スパイダーマン:ホームカミング』特例として捉える事もできます。

そもそも直近10年間くらいで映画がリブートされまくってますし、作風や設定の認知度という点で他作品とは一線を画しています。

 

更にアイアンマンと一緒に居る姿を予告で見せる等スパイダーマンが遂にMCUに参戦する!」という盛り上げ方をすることで、MCU作品に新規層を取り込む役割もあったんだと思います。

 

 

一方本作ブラックパンサーですが、

シビル・ウォー』以前の大々的な露出は少なく、それまでアメコミファン以外の知名度も高くはありませんでした。

 

『アイアンマン』もそうでした。

しかし『アイアンマン』は一作目の作品として丁寧に作られていて、そこにアクションとユーモアを上手く織り交ぜていました。

そして映画は大成功し、今日のマーベル(ほぼ)一強時代の礎を築いたわけです。

 

ところがブラックパンサーは、どちらかというとマーベルシネマティックユニバースの人気と知名度に乗っかったかのような作風というか、単独作品として観るとかなり微妙に感じられる部分が個人的に多いです。

 

 

 

単独1作目らしい要素も沢山あります。

ワカンダという国そのものの紹介であったり、ブラックパンサーがどのような戦い方や能力を持っているのか等、ポイントはしっかり押さえた内容になってるはずなんです。

 

しかし脇の堅め方がちょっとズレているというか。

MCUで共有される世界観と設定に頼りすぎているというか。

 

 

 

当然シリーズとしてみるともう18作品目になりますし、難しい部分はあるのはわかるんですけどね。

それこそ『アイアンマン』なんて一発目ですから圧倒的にやりやすいはずですし。

 

故に、『シビル・ウォー』を先ず視聴してから観るべきかと思います。

 

ちょっと批判記事っぽくなってるけど普通に面白かったからね。

 

ちょっと単独作品としてアレなんじゃねって思う部分が強かっただけで。

MCU作品のファンなら最高に楽しめると思いました。

そういう部分もまたスピンオフ感に拍車をかけてる訳ですけどね。

 

 

 

・主軸としてはティ・チャラが王様としてこれからやっていくぞっていう部分を描いている

 

 

前項から引き続く部分にもなりますが、内容としては単独1作品目というより「シビル・ウォーに出てきたあのヒーローを掘り下げた作品です!」みたいな感じになってます。

それを期待して観に行く人が圧倒的に多いので当たり前っちゃ当たり前なんですが。

時系列としては『シビル・ウォー』の直後に当たります。

 

 

 

映画の始まり自体は1992年からスタートします。

これは今回のヴィランであるエリック君(キルモンガーとかウンジャダカとか名前がいっぱい)がなぜ悪役になるのかの背景を伏線的に短く見せています。

また、ティ・チャラの葛藤パートにも掛かってくる要素であり、物語全体のベースになるシーンです。

上手くギッシリ最初に要素をまとめています。

 

 

 

そして現代に。

密林でのブラックパンサーの戦闘シーンです。

何やってんのかほぼ分かんねえけどクソかっこいいんだ、これが。

暗闇の中、銃撃の光にブラックパンサーの姿が一瞬だけ浮かび、一人また一人と敵がやられていくっていう。

めちゃめちゃスタイリッシュなシーン。すっごいカッコいい。

ブラックパンサーのスーツデザインから想起する戦い方って多分こういう戦い方でしょうね。

これを最初にやっておくことで、この後起こる諸々の戦闘シーンではっちゃけても多少は許されるという算段か。

 

 

 

ティ・チャラはワカンダに帰ると真っ先に王位継承の儀式を執り行います。

 

そう言えば、この時点でもうキャップはワカンダに居るんかね?

タイミングとしては居てもおかしくないですよね。

 

王位継承の儀式では五部族のうち、山に追いやられていた部族のリーダーと決闘を行います。

すぐ戦うんだから。

これに勝利し、正式な王様になったチャラ君。

ついでに後半に繋がる伏線も張ってバッチリですよ。

 

また、ブラックパンサーがハーブの力で肉体的な強化を得ているという事がわかるシーンでもあります。

 

 

 

そしてヴィラン達のパートに。

エイジ・オブ・ウルトロン』でわりとかわいそうな男という印象を残したクロウさんが再登場。

今作ではアッパー系のキチ○イみたいな部分がプッシュされてましたね。俺は好きだよ。

 

クロウさんはワカンダからヴィブラニウムを盗み出して財産を築き上げた人で、ワカンダから唯一脱出成功した男です。

いろんな因縁があってワカンダ的には絶許ランキング一位です。

 

このクロウさんとエリックがロンドンの博物館に収められていたヴィブラニウム製のワカンダの装具を盗み出した事でワカンダではクロウ殺害の気風が高まります。

理由付けの流れもシームレスですし、ここでのクロウの印象付けも上手いですよね。

 

ただ、なんで左手が義手なん?という部分に関しての説明が一切ありませんでしたね。

『エイジ・オブ・ウルトロン』でウルトロンにモギってされちゃったせいです。

 

そして義手にはヴィブラニウムを用いたキャノン砲を内蔵しています。

ここまでの描かれ方だとクロウは単にヴィブラニウムの転売ヤ―みたいな印象を受けちゃいますが、やっぱり『エイジ・オブ・ウルトロン』でヴィブラニウムに関して博識な男であるという部分が描かれています。

 

要は『エイジ・オブ・ウルトロン』を観ようって話。

 

 

 

クロウが韓国の釜山で裏取引を行う事を掴んだティ・チャラと元カノのナキア、そして親衛隊の隊長?(Generalと呼ばれるシーンがあるので将軍なんでしょうか?字幕では確認できず)であるオコエの三人は取引の現場に向かいます。

オコエ。

 

そしてCIAの諜報員であるロス(シビル・ウォーに出てきてます)と偶然にも再会しつつ、色々あって戦闘に。

 

戦闘スパンが短くて大変宜しい。

三度目になるこの戦闘パートは、新型のブラパンスーツの性能お披露目パートって感じでした。

吸収した運動エネルギーを攻撃に転用できるという、社長も苦笑いのイカれた発想の元生み出されたこのスーツ。

 

まずスーツ自体の防護性が、ヴィブラニウムのおかげでイカれてしまってます。

榴弾に覆いかぶさってダメージを完全に吸収したりしてますし。

 

中の人の肉体は強化されてて、スーツもイカれた機能が付いてて、

思ってたより数倍凄いやつでした。ブラックパンサー

だってこれ要はキャップが社長スーツ着てるみたいなもんだろ。

 

ちなみにクロウさんは捕らえられた後すぐにエリックに救出されます。

 

 

 

韓国から脱出したエリックはクロウにワカンダに行きたいと伝え、自身がワカンダ人の子供である事をクロウに明かします。

そしてクロウはエリックに殺害されてしまいます。

 

クロウここで死ぬんか!!っていう衝撃がありました。

ここまででガッツリとアッパー系頭おかしい系としてキャラ立ちさせてあっさり殺害するのは意外でした。

 

 

 

そしてクロウの遺体を手土産にエリック君はワカンダに。

エリック君は実は前国王ティチャカの弟さんの子供であるという事を明かし、ティ・チャラと王位をかけて決闘することに。

四回目の戦闘パートですが、ここまでの流れを含めてエリック君のキャラを見せる為のパートって感じでした。

 

サイヤ人の戦闘服風のそれを脱ぎ捨てティ・チャラと決闘し追い込みます。

しかし、エリックの父の死は自分が原因であると考え責任を感じていたズリが「殺すなら俺を殺せ!」と決闘に割り込みます。

 

ここでのエリック君の「二人共殺す!」という素早すぎる切り返しが、何か分からんけど笑っちまった。

溜めもクソも無くあっさり殺しちゃうんだもん。

 

そしてチャラを滝壺に投げ入れ、見事エリック君はワカンダの新国王になりました。

 

 

そしてここからエリック君による世界征服とチャラの葛藤パート。

一連の流れで色々あるんですが、とりあえずエリック君はエリック君なりに世界を良くしようとしている事だけは伝わります。

 

一方のチャラは精神世界で父親の欺瞞やワカンダのこれまでの世界に対する姿勢について正義を問います。

 

エリックもチャラも、ワカンダの技術や文明をオープンにしようという部分では一致させているのが上手いです。

目的としては正反対なのにね。

 

 

チャラが生還し、ワカンダに戻ってきていよいよエリックとワカンダの対決に。

戦闘シーンとしてもここが一番の盛り上げ所と言わんばかりに凄い事になってました。

ここ等辺はもう観ている物をダイレクトに楽しむ為のパートでした。

 

ワカンダの超技術のぶつかり合いの中、鎧をまとったサイが突撃して来たり、

チャラを救ったエムバク率いる部族が支援に来たり、

元空軍パイロットという経歴を持つロスにまさかの大見せ場があったり。

 

 

チャラとエリックのタイマンですが、

ヴィブラニウム採鉱内での戦いでヴィブラニウムを安定させるための装置によりお互いスーツの機能が制限されたりしてました。

ただこれ、スーツの機能がお互い散発的に制限されるタイミングがあるという事は説明を聞いてわかるんですが、

描写としてそんなに変わり映えがしないような気もしました。

 

結局殴り合いだからね。

 

 

エリックは最後、チャラに連れられワカンダに沈む夕日を観ながら息絶えます。

この辺り、すっごく良いよ。すっごく良い。

エリックはワカンダに来て以降、いかにも悪党っぽい事をしてますが、その根底にはしっかりした意味があるヴィランでした。

その最期の描き方としては申し分ないと思います。

 

 

そして最後、ワカンダをもっとオープンな国にしようと決意するチャラ。

エリックとの戦いを通じて、これまでの国王と違い自分なりに王としてできる事をやろうとしている姿を描いてます。

 

しかしティ・チャラの成長物語としてみると、実はやっぱり『シビル・ウォー』での戦闘狂のような姿を含めるとより深みが増すという。

 

 

 

 

ストーリー全体を振り返ると、やっぱりオーソドックスな三幕構成になってました。

安定感があり戦闘描写と人物描写の割合も丁度良い具合で面白かったです。

 

前項でなんだかんだ言ってますが、面白いんですよ!!

 

 

 

 

・おまけは今回は2パート

 

恒例のエンドクレジットおまけ映像ですが、

一本目はエンディングの最中にある、ワカンダ国王として世界に技術や知識を提供する事を約束するチャラの姿を描いたものです。 

農業を主産業とした発展途上国という体でこれまで世界に接してきたワカンダの技術提供という発表に対して「農業国が一体何を提供するってんだよ」とツッコミが入るというもの。

 

ストレートに本編のおまけ映像って感じでした。

 

 

そして二本目はバッキ―が登場。

正確な時系列は分かりませんが、おそらくエリックとの戦いの後ですよねこれ。

たしかバッキ―って『シビル・ウォー』で冷凍睡眠していましたよね。

自分の洗脳が解かれる方法がわかるまで眠るとかそんなんで。

 

起きたという事は洗脳が解かれたという事でしょうか。

なんかセリフもそんな感じでしたよね。

 

こちらのおまけパートは『シビル・ウォー』の後、キャップとバッキ―はどうなったのかという疑問に対してちょっとヒントをくれるようなものでした。

 

 

 

 

■まとめ

 

ブラックパンサーの単独作品というよりも『シビル・ウォー』のスピンオフっぽいという印象はやっぱり個人的には否めません。

 

これってやっぱ脇の硬め方の問題だと思うんですよ。

もっとこう、MCUと共有される要素はあくまでおまけ程度に見せるとか、その辺りに少し時間をかけて描写を増やすとかあった方が自然だったのかも。

 

前国王ティ・チャカの死亡シーンとか『シビル・ウォー』で描いたせいで本作ではダイジェストみたいな感じになってましたし。

 

 

内容としては構成も見せ方も見せ場も全部しっかり作られていますし楽しめる事は間違いないです。

でもどちらかっていうとシリーズのファン向けっていう目線の作品だと僕は個人的に思いました。

 

 

というか前項で「『ホームカミング』が特例かも」みたいな事書いてますが、

本作もアベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の前哨戦という意味合いで観たら特例なのかもしれません。

 

そういうスタンスだとすると、MCU作品のファンを前提としたかのような作風にも合点がいきますし。

 

 

 

あとスタン・リー爺のカメオシーンがシリーズが進む毎に雑になってるよね。

 

 

huluでまたマーベルシネマティックユニバース作品の配信が始まってます。

シビル・ウォー』ももちろんあります。

 

ではまた。