マイル22(2018年・アメリカ) バレあり感想 護送される奴が強すぎて護衛イラネ感。でもオチを観れば納得のおもしろ映画。
バカみたいに強い人物を護衛部隊が必死に守りながら護送する映画でした。
『マイル22』
(Mile 22)
ネタバレ有りです。
■ストーリー
行方不明になったセシウムを探す特殊部隊。
その行方を知る人物は、自らをアメリカに亡命させない限り情報は渡さないという。
核攻撃の危険があるので仕方なくその鍵を握る男を空港まで護送する。
■感想
護送モノなのにも関わらず護送される人物が死ぬほど強くて、中盤くらいからはもはや護衛部隊の皆と一緒に戦っちゃうという、とても楽しい映画でした。
もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな。
護送される人物リーさんは、表向きはインドカーなる東南アジアの国の雑魚お巡りさん。インドカーって。
しかしその裏ではアメリカに情報を垂れ流すダブルスパイ。
という自分を演じて実はロシアに忠誠を誓った三重スパイの東南アジア人という濃すぎる人物。
しかも強い。何度も言いますが死ぬほど強いんだリーさんは。
例えばリーさんはベッドに手錠で片腕を括られている状況で、インドカー政府が送り込んだらしい刺客二名を血祭にあげたりします。
というか彼の戦闘シーンは大抵一対多数でした。リーさんと戦った相手は絶対死ぬんだ。
護送に成功した事で、真の敵の目的がほぼ達成されてしまうというオチ。
上で書いたようにリーさんはトリプルスパイです。
そのリーさんが真に忠誠を誓うのはロシア。
この映画の冒頭ではシルバ達特殊部隊がロシア人の隠れ家を襲撃します。
その際にうっかりロシアの権力者の息子さんをシルバが仕留めてしまった事が全ての始まりでした。
リーさんの護送任務のリーさん(ロシア)サイドの真の目的は、権力者の息子を殺した特殊部隊への、特に手をかけた張本人のシルバへの復讐だった、というのがこの映画の真の流れ。
しかし肝心のシルバは殺されず、シルバ以外の特殊部隊がオペレーター含め全滅するという、謎の結末でもありました。
リーさんなんて「マザーにしくよろ~」とか言って笑顔でシルバに手を振って飛行機に乗り込んでましたし。なぜ。
ただ、こういう護送が成功したせいでバッドエンド的な結末を迎えるという展開は新鮮で楽しめました。
伏線も丁寧に配置されてましたし、ネタばらしパートもシンプルで分かりやすく作られてました。
キャラ付けが濃すぎたか。
ちょっと雑だなと思う部分もあります。
各キャラクターのキャラ付けや彼らの抱える問題だったりを冒頭の方で時間かけて描いていた割に、それらはあまり本筋に生かされて無かったように思います。
主人公のシルバさんは最後まで超イライラしたままですし、本来の相棒枠と思われるアリスの家庭問題も特に何かに絡むわけでも無かったです。
はぐれたアリスを助けようとシルバが護送対象者リーを説得するシーンで、アリスには子供が居るんやぞ的に設定が使われていた程度でした。
あとこの映画のオチも好みが物凄く分かれそうですね。
「今回は俺の負けだが、次回は俺が勝つぜ」的な、クリフハンガー染みた終わり方しましたが、続編は無いほうが絶対に良い映画だと思います。
個人的に好きなポイント。
シルバと対決するっぽいオーラ凄かったインドカーの強そうなおじさんが最後はあっさり無人機からの攻撃で爆殺されてしまって、その味気無さが物凄く特殊部隊っぽさを醸し出してました。
コマンドーみたいな熱いラストバトルなんて、リアルに考えたらする訳無いもんね。
オペレーターのアジア人の金髪の子とても良いですね。セリフ殆ど無しの米映画ではよくあるアジア人のモブですが、可愛さで圧倒的なアドバンテージをとっています。
■〆
なんでか分かりませんけど、今感想記事書きながらこの映画もう一度観たいと無性に思い始めてます。
何か秘められた魅力があるのは間違いないです。面白い映画でした。
この映画が好きならこちらもオススメです。
・『S.W.A.T.』
護送モノと言ったらこれ。護送される状況に魅力を感じる貴方に是非。
・『ネイビーシールズ 』
特殊部隊モノで脱出モノ。チームの絆要素が察し投げされていたマイル22の口直しに。
・『CUBE』
仲間がどんどん減ってく状況に魅力を感じるそこのサイコにオススメです。
ではまた。