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ウエストワールド シーズン1 全話視聴後のまとめ感想記事。ネタバレあり。 近年で観たドラマの中でも個人的に最高クラスに楽しめました。

 

 シーズン1一気見どころかシーズン2まで一気に駆け抜けました。

こりゃすげえや。

 

 

『ウエストワールド シーズン1 

(WESTWORLD)

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ウエストワールド 1st & 2ndシーズン ブルーレイボックス (初回限定生産/6枚組) [Blu-ray]

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1973年に制作された同名タイトルの映画のリメイクなんだそうですよ。

こっちも見てみたいです。

 

ネタバレ有りというかネタバレ全開。

 

 

 

ストーリー

 近未来のテーマパークに娯楽用に配置された、自分達を人間だと思い込んでいるアンドロイド(ホスト)達が、次第に真実に気づきはじめる。

 

 

感想

 

全10エピソードで構成されるウエストワールドS1は、その一話一話の内容が非常に面白く捨て回が全くありません。

また、ドラマというフォーマットならではの仕掛けもあって、毎話毎話の内容もとても濃く、一度観始めたら止まらないタイプのドラマでした。

 

 

 

インストーリーは意識にまつわるお話。

 

 

メインストーリーは、ヒロインというか主役のドロレスが、ウエストワールドが人間によって創造された偽りの世界である事に次第に気づいていき、プログラムされた事以外を実行し得ないはずのホストたちが暴走していく様を描くといった感じの、かなりハードにSF要素が詰まっている系のドラマです。

 

 

 

中盤辺りまでは、女主人ことメイヴさんの方がWW(ウエストワールド)がなんかおかしいという事にドロレスよりも先に気づいて色々行動してくれます。

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メイヴが何故スリープモードになっているはずなのにラボで目覚めたのかはS1では最後まで明かされませんが、この謎はS2で解明されます。

 

というかメイヴが中盤辺りまでは実質主人公みたいな勢いで活躍しますね。

自分がアンドロイドであるという事を理解して以降は特に主人公感凄いです。

技師を脅して自らのステータス設定を強制的に向上させていた辺りでは主人公というよりラスボスになるんじゃないかってくらいの勢いでした。

 

 

 

その間、ドロレスは真実を求めて日常の中で違和感を見出したり、旅に出たりしてます。

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ドロレスのパートは、この世界の真実を追い求めるタイプの物語構成で、終盤以外は物凄くオーソドックスな冒険モノの形式に沿っています。

 

 

 

その中で「アンドロイドの自我」の物語を差し込んでいます。

そもそもドロレスや他のホストは基本的に自分は人間だと思い込んでいる訳ですが、その中で自我の物語を描くというのも中々おしゃれな感じしますね。

 

根本はハードなSF作品ですがストレートに視聴を楽しめるのはこのドロレスパートのお陰な気がします。

 

 

 

ドロレスのパートではWWの世界に入り込んで彼女と共に旅するという形式で物語を追い、一方のメイヴのパートで裏側を描くという二重構造です。

外の世界そのものは描かれる事は無く(S2でちょっぴり出てくる程度です)、基本的にWW外界は運営元のデロス社が設置した拠点の内部とターミナル周辺のみが登場します。

 

つまり視聴者の目線は、既にWWがテーマパーク内の世界である事を知った上で、感覚的にはホストの視点になって物語を見る事ができるという構成になっていました。

TRPGとか好きな自分にとってこの構造は非常にハマる部分があります。

 

 

 

意識とは何か、自分をどう定義するのか、そういった哲学的テーマに対してこのドラマは自身を人間だと信じていた存在が、それが偽りだと気づいて尚、自分自身を追い求めるという形式で描いている点もオリジナリティが非常に高く面白いと思います。

 

しかし僕はそれ以上に、このドラマが内蔵していた仕掛けそのものに心を奪われました。

単純なんよ頭が。

驚きに弱い。

 

 

 

系列シャッフルの使い方が上手すぎ。

 

 

 

人造人間の自我の物語としての出来は勿論ハイレベルだと思うんですが、それ以上に字形列を駆使した仕掛けの上手さにとても惹かれました。

 

 

 

例えば、ウィリアムという若くて優しさに溢れたキャラクターがいます。

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ウィリアムは、パークにやってきてすぐに出会ったホスト、ドロレスに一目惚れし、ドロレスもウィリアムと行動を共にするうちに彼に恋心を抱きます。

 

 

一方、ウエストワールドに来ては好き勝手に本能解放して嗜虐の限りを尽くす老人、通称黒服の男というキャラクターが居ます。

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黒服の男はホストに対して、欲望のまま犯したり殺したり殺したりする、悪役そのもののような働きっぷりをくどいくらい見せつけてくれます。

 

 

 

後半で、黒服の男とウィリアムが実は同一人物だったという事が明かされます。

 

ウィリアム=黒服の男が発覚して直ぐに、同じような構造でついでにもう一個明かされます。

毎話毎話どこかしらのタイミングでドロレスがWW外のラボのようなところで話をしていた相手が、現在のWWの職員であるバーナードでは無く、バーナードの外見モデルであり創業者の一人でもあるアーノルドだった、という事も明かされます。

 

 

 

つまり、今まで観ていたドラマが同一時間軸上の物語では無く、過去と現在のシーンを上手く織り交ぜて一見すると同時期の別のシーンを見ているかのような構成になっていました。

 

ここを踏まえてドラマを観返してみると、たしかにウィリアムが登場するシーンと現在を描いているシーンのウエストワールドは多くの部分に差異があります。

しかしその差異も、連続視聴するのではなくある程度時間を置いて次の話を見るというドラマシリーズのシステムそのものでメタ的に隠されています。

 

ホストが毎日の生活をループしているという設定も相まって同じ時間に同じような出来事が起こるシーンというものを相当な回数見る事になるんですが、

実はそのシーンも過去と現在で細かい部分、特に登場するホストと舞台の小道具、なによりウエストワールドのロゴ等、結構な違いがあります。

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旧ロゴ。こんな大々的にロゴが画面に出てくるのに違和感を覚えない。



 

それにも関わらず違和感を覚えないのも、結局ホストが日常をループしているという設定を理解した事による思い込みによるものなんですよね。

上手い作りになってるよホント。

 

また、ホストが故障したり、来園者(ゲスト、人間)に好き放題やられて殺害、破壊されても、彼らは記憶を消去して使いまわされます。

この構造も、ミスディレクションに上手く繋がっていて感心しました。

 

例えば現在のシーンで黒服の男や他のゲストがホストを殺しても、別のシーンで殺されたはずのゲストが登場しても違和感を覚え辛い訳です。

 

 

 

色々と後半で衝撃の事実が発覚しまくるドラマではあるんですが、個人的にはこの時系列シャッフルを全力で駆使したミスディレクションの要素が一番気に入っています。

 

 

 

〆 

 

エグゼクティブプロデューサーがJJエイブラムスって事で、謎はギリギリまで引っ張る系なのかと思いきや、シーズン1内で提示された謎はほぼシーズン1内で回収されました。

そこも個人的に評価高いです。

 あと何よりも、アンソニー・ホプキンスがちょっと狂気入ってそうなキャラを演じているのも、個人的にポイント高めです。

 

 シーズン1はとても面白かったです。

そしてそのままの勢いで観始めたシーズン2、その内容や如何に……。

 

エストワールドのシーズン1は、下記の動画配信サービスで視聴する事が出来ます。

 

 

ではまた。