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スパイダーマン:スパイダーバース(2019年・アメリカ) バレあり感想 お祭り映画の殻を被った王道ヒーロー映画。

 

 レオパルドン期待して観に行ったら

なんだかとても丸っこいカワイイロボ出てきたぞ。

 

 

スパイダーマン:スパイダーバース』

(Spider-Man: Into the Spider-Verse)

映画 スパイダーマン スパイダーバース ポスター 42x30cm アニメ 2018 Spider-Man: Into the Spider-Verse

映画 スパイダーマン スパイダーバース ポスター 42x30cm アニメ 2018 Spider-Man: Into the Spider-Verse

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弱めにネタバレあり。

ガッツリネタバレはしません。でも多少ネタバレはしてます。

 

 

ストーリー

 

粒子加速器の暴走で並行世界のスパイダーマンが一つの世界に集まり、ヴィラン達をとっちめて帰る。

 

 

 

 

感想

 

原作シリーズのスパイダーマンや題材としてのスパイダーバ―ス、関連した作品等を総括して解説とかするととてつもない量の文章になるので割愛します。

コミックでのスパイダーバース自体は相当日本でも話題になっていたので知っている型も多いと思います。

ただ今回映画化に当たってコミックのスパイダーバースをなぞるような形では無く、様々な関連作品の要素を複合させているみたいですね。

 

その辺りを知らなかったり実写映画だけとかアニメ版だけとかしか知らなくてもなんら問題ない作りになっていました。

この映画でスパイダーマンというヒーローに初めて触れるという方も確実に楽しめる作品です。

ただ、バリエーション豊かなスパイディで画面が塗れるので、基本のスパイダーマンの姿くらいはイメージがあると気持ちが落ち着きますね。見慣れたやつがおるわ!って感じで。

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色々な意味で日本と馴染み深いヒーローだから知らん人殆どいませんよね。

 

 

 

基本的には主人公マイルズの成長物語でした。

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殆どのスパイダーマンと同じような流れで力を授かる彼ですが、そこから先、ヒーローとして戦えるようになるまで、かなり悪戦苦闘することになります。

色んな次元のスパイダーマンが集うお祭り映画の主役がnoobスパイダーマン見習いって中々斬新ですよね。

 

 

 

ヒーロー映画のオリジン作品の多くは、見習い期間から苦悩パート辺りまでの描き方とバランスで苦労しているように思うんですが、本作スパイダーバースはここでダレないように工夫がてんこ盛りでした。

 

マイルズの見習い~苦悩とそこからの脱却の流れに、他の次元からやってきたスパイディの皆の活躍を上手く組み合わせて、画面上は基本うるさめに、なおかつ面白く仕上がっていましたね。

 

スパイダーマン(だらしない方のピーター)とスパイダーグウェンの二人の登場の時は、本来の世界での活躍やその上での簡単なプロフィールを描いていますが、

その後に出てくる色物三者ノワール、ハム、ペニーちゃんでは割愛していました。

それもギャグ的な感じで、またそれやるのかよ!の流れからのブツ切りで結構面白い演出でした。

 活躍自体は本編でしっかり描き自己紹介のブツ切りを帳消ししてました。

エピソードの配分と描き方が凄い上手い気がします。

 

かなり先進的なアニメーション表現なんかが盛り沢山で観ていて飽きる事は無いんですが、それと同じくらい物語の内容も丁寧に扱っていたと思います。

 

序盤にマイルズを咬んだ蜘蛛は何処から来たのかとか、

グウェンだけなんか時空超越して先にマイルズの居る世界に来てるっぽいの何で?とか疑問も残りましたが、どうでもよくなりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

突然頭アレな感じの事書きますが、アニメオタク3年目くらいになると多くの人が作画厨という段階を踏むことになります。

僕もそういう時期を乗り越えて、作画よりも観るべき点が沢山ある事に気づいて今では最早アニメオタクでもなんでもなくなりましたし作画について言及するのはなんか違うよね感があるんですが、あえてここで改めて。

 

作画ヤバ過ぎでしょこの映画……。

 

絶妙にタッチが違う他の次元からやってきたスパイダーマン達とか"コミックス(アメコミ)の映画化"を意識した上での演出の数々、

そして何より粒子加速器のメカデザですよ。

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作画も何もこの映画そもそもCGアニメーションなんで、安定しているのは当たり前なんですが、そうじゃないんですよね。

アニメーションらしいアニメーションでは無く、コミックスを動かすという視点に立った上での表現だからこそとても個性的ですし新鮮に感じます。

予告の段階から嫌という程感じてましたけど、いざフルで観てみるよやっぱ感動が違います。

 

 

 

 

スパイディも有名どころのヴィランもめちゃめちゃな数が登場するので、お祭り映画として観ても全然良い気がします。実際その感じ少し匂わせてはいましたけど。

 

でもあえて王道な内容で、一人の少年がヒーローとして立ち上がるまでの物語を描いています。

その中にお祭り要素を付け足した形になっているので、お祭り映画特有の"各人への譲歩パート"みたいなのもそこまで無いんですよね。これが凄いと思うんですよ。

 

むしろペニーちゃんとか、最終決戦で相棒(というか蜘蛛枠)を失ったりしてるし可哀想です。

自分の世界に帰ってももうSP//drは存在しないわけで……。

でも核は回収してたし直してるぽい感じだったような気も……。

 

ていうかコミックスからだいぶ改変入ってますね、ペニーちゃんとSP//dr。

そんな日本のアニメカルチャー丸出しな感じで来られるとフィギュアとか欲しくなっちゃうおじさんだぞぉ^~

 

 

 

この王道感が最高潮に達するのが正にそのままクライマックスでした。

マイルズがスパイダーマンとして覚悟を決めてからのかっこよさたるや。

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こうやってスーツ着る姿がマジで最後の最後まで観れないのも良い焦らしになってましたね。まどかマギカのやり口。

 

 

スパイダーマン達とのコンビネーション攻撃やトリッキーな戦法を最後の最後でめちゃめちゃかっこよく見せつけてくれるあの感じ、パパ目線で応援したくなりませんか?

スパイディ必須要綱の、戦闘中の軽口もしっかり叩けるようになってましたしね。

 

 

 

ちなみにマイルズ君、透明になったり電撃を放ったりコイツはコイツでまたトんでる方のスパイディなので、一番ノーマルなスパイダーマンを結局なんとなく応援したくなりました。

 

 

 

 

いやーおもしろかった。

 

 

 

 

個人評価:★★★★☆

 

 

良い映画でした。

男の子の好きな展開が詰まりに詰まった後半からの怒涛のマイルズ無双がとても好き。

ではまた。

 

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