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シャザム! (2019年・アメリカ) バレあり感想 似た境遇でありながら一方はヒーローに、一方はヴィランに。それを分けたのは魔術師の気まぐれでした。

 

 

シャザムってもともとはキャプテン・マーベルって名前なんですよね。

マーベルのキャプテン・マーベルの実写映画と本作がほぼ同じタイミングで公開されてるの割と闇感じません?

 

 

『シャザム!』

(Shazam!)

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ネタバレしてます。

 

 

ストーリー

 

シャザム「ようこそ!君がふさわしいものかテストします!……はいダメ帰れ小僧!!!」

シヴァナ「なんでじゃ……悔しい悔しい」

 

~数十年後~

 

シャザム「もうお前が後継者でいいや!セイマイネーム!」

ビリー「シャザム!うわヒーローになった凄い」

シヴァナ「おかしいだろ許さん!!」

 

だいたいこんな内容。

 

 

感想

 

少年がある日突然スーパーヒーローの力を得たらどうなるか、という方向性の切り口でありつつも、苦悩の要素を殆ど省き14歳の子供らしさを徹底して描いていた映画でした。

 

主人公のビリーが何故突然スーパーパワーを得たかというと、

あの世界の魔法の力を司る魔術師シャザムさんが引退寸前で、誰かに力をパスするべく後継者を探していた為です。

ビリーが力を手に入れる状況というか、流れが割と投げやりな感じで結構気になりました。

 

というのも、

七つの大罪と対面させ、その誘惑に打ち勝ったものを後継者にするという試験を導入していた魔術師シャザム。

ビリー少年はこの試験を受けずに力を継承しているんですよ。

 

ちなみにこの試験システムでシャザムがかつて勝手に呼び出して勝手に不合格認定した少年サデウス・シヴァナ君が今回のメインヴィランです。

デウス「なんで落とされたんじゃシャザム許さん!」と根に持ったまま大人になってしまい、シャザムの居場所を遂に突き止め彼の元へと舞い戻ります。

 

そこでサデウス、ドクターシヴァナはシャザムの力を後継するのではなく、試験官を無理やり務めさせられていた封印されし七つの大罪と意気投合、無事にヴィランへ。

シャザムさぁ……。

 

ついでにシャザムのマジックパワーも限界に、そんなタイミングでシャザムの元へ呼び出されたのがビリーで、シャザムはもう早く後継者見つけておきたいオーラ全開で「よっしゃもうお前でいいや!」くらいの軽さでビリー少年にシャザムの力を授けます。

シャザム……。

 

要は今回の映画の敵も味方も、一人の魔術師の爺さんが原因で生み出されています。

業が深い。

 

 

 

 

そんな感じでスーパーパワーを手に入れたビリーは、里親の元で出会った家族であり親友にもなるヒーローオタクのフレディの助言の元、どのようなスーパーパワーを得たのかを様々な切り口から実際にテスト。

はしゃぎまくりです。

14歳の子供にスーパーマンばりの力が突然宿ったらそりゃはしゃぎまくりますよね。

 

しかしはしゃぎすぎというか調子に乗ったビリーは次第に有頂天になりフレディと若干険悪な仲に、なりますが、直ぐにヴィランの襲撃というピンチが発生して仲直りします。

良いテンポ感。

 

 

 

 

そしてドクターシヴァナとの戦いへ。

シヴァナは物理攻撃無効だったり飛行能力を有していたりぶっ壊れ系の力を七つの大罪から得ていてビリー一人じゃ勝てねえだろこれ感満載ですが、

最終的にはビリー含め里親の元で共に兄弟となった6人の子供達全員がシャザム化してスーパータイム

 

ちゃんと原作でも皆シャザムです。原作コミックスを知っているので、ここは驚きよりも「そこまで一作目でやるか」っていうニヤニヤした感情を味わえました。

そういや虎が居ねえと思ったらぬいぐるみで出てきていましたね。カメオ~

それであればフレディ以外の家族ももっと掘り下げて描いておいても良い気がしました。

 

 

 

 

 

ただ、最後のシャザムとシヴァナとの戦いは、もっと子供らしさありきなバトルシーンでも良かったように思います。

それまでの映画の流れはスーパーパワーを突然手に入れた少年ビリーの日常をコメディチックに描いていて、その中で家族の物語、絆の物語を展開していました。

色んな意味でファミリー映画って感じなんですよ。

メンターの枠が無い代わりに親友のフレディと共に、スーパーパワーという新しいおもちゃで存分に遊んでいるかのような、そういう雰囲気。

 

ですが最後のシヴァナとの戦いは戦い方含めいかにもなヒーロー映画のくだりというか、なんというか、逆に普通過ぎません?

もちろんシャザムがめっちゃ増えたりだとか、シヴァナが如何にも悪役チックな事を呟いているのに騒音にかき消されてビリーには全く聞こえないだとか、そういう驚きや笑いの要素も組み込まれてはいるんですが。

 

そうじゃなくて、もっとそれまでの流れを汲んだような戦い方をしても良かったかなって個人的には思いました。

 

 

 

 

個人評価:★★★☆☆

 

 

シャザムが石に潰されて死んでたら星一つ増えてました。

 

 

アメコミは映画化されたものしか基本分からない僕にしては珍しく、原作の方のシャザムも(フラッシュポイント以降の新設定含め)ある程度知っているので、ミスターマインドがちらっと出てきていたり、ブラックアダムの存在を匂わせていたり、そういうところ含め楽しめたんですが、どうなんでしょうこれ。

狙っている年齢層がこれまでのDEFUの層よりも低めな気がしました。

 

だから、期待していた方向性とは少し違って困惑した部分もあるんですが、

楽しい映画だと思いますよ。

 

 

 

かつてダークナイト三部作で、ダークでシリアスなヒーロー映画という路線を打ち立てたDCサイドが、DCEU(DCFU)を続けていく内に徐々にその作風を良くも悪くもスタンダードなものに変えていっているのは面白いです。

 

えっグリーンランタン?

……?????

 

 

ではまた。

シャザム! :魔法の守護者(THE NEW 52! ) (DC)

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グリーン・ランタン (字幕版)
 
ジャスティス・リーグ(字幕版)