天気の子(2019/日本) バレあり感想 真っすぐ素直なボーイミーツガール。ポストジブリ作品的な印象も受けた。
夏が終わる前に観ておくべきだろうなと思ったので。
『天気の子』
以下、ネタバレを含む感想記事です。
■ストーリー
雨が降り続ける東京の皆に晴れを提供しよう。
■感想
思っていたよりもずっと良かった、というのが正直な感想でした。
というのも僕は『 君の名は。』を観ていませんし、そもそも僕の中で新海誠監督は『秒速5センチメートル』の人という印象が未だに強く、どうせ心が抉られるような作品なんだろうと思い込んでいたからです。
しかし蓋を開けてみればキレイなボーイミーツガールでした。観てよかった。
変に拗らせたような空気感もありませんし、ポストジブリ作品群的な印象を受けました。
しがらみから逃れる為家出して東京へとやってきた16歳高校生の森嶋帆高が、自称18歳の少女天野陽菜に出会います。
陽菜は廃ビル屋上にあった鳥居を潜った事で、局地的な晴れを呼び起こす力を得ていました。
陽菜の弟で小学生の凪を加えた三人で、晴れ女の能力を使った事業で一儲けするのが前半の主な内容。
こう書くと随分とがめつそうな印象になってしまいますが、要は部活動だとかサークル活動だとか、そういう仲間と何かを達成して絆を深めるプロセスに、この晴れ女サービスを当てはめているだけであって、至って健全です。至って健全。
そして後半は、晴れ女パワーを発揮しすぎて空にドナドナされた陽菜ちゃんを救い出す為に、帆高君が全力で東京を駆け巡るというもの。
不思議な力を得、それに蝕まれた恋人を救い出す為に普通の子供が必死になって頑張る構図はどこか『千と千尋の神隠し』を思い起こさせます。
自らの境遇、しがらみ、高校生という身分それらを全て投げ出してでも陽菜ちゃんを救いに奔走する帆高の姿には胸を打たれますし、良い作品だなって思います。
こういうストレートなのが何だかんだ言っても好きなんだなって思い始めた今日この頃。
空の上の不思議空間から陽菜ちゃんを帆高君が救い出したことで、結果的に帆高くんは警察のお世話になって保護観察下に置かれますし、東京はそれからも雨が降り続けて結果ほぼ完全に水没します。
3年後の東京は、どこか退廃的で美しさすら感じますが、一方で「ここまできたら流石に遷都しろよ」みたいなツッコミ欲を刺激してくる迷シーンだと思います。
これを受けて尚この映画はハッピーエンドだと十分に言えるだけのピュアさと、観賞後の清々しさがありました。
ただRADWIMPSの曲の使いどころ、タイミングに関しては引っかかる部分がありました。
演出のひとつなのは良く分かりますし、どれも良い曲でもあると思うんですが、感動させるならここだろ!!っていうポイントで確実に曲が流れてくるのが、ちょっと流石にあざとすぎやしないかと思っちゃいました。
■〆
個人評価:★★★☆☆
いや小栗旬良い声すぎん?
とても綺麗な映画でした。
情景的にも物語的にも。
ぶっちゃけ正直小うるさくなりがちな作品内容に関する感想よりも、俺の中ではそれら全て乗り越えて陽菜ちゃん可愛いの一点に気持ちが収束してるってわけ。
心の萌え豚に栄養が送り込まれて満足。
ではまた。
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