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進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド(2015年/日本) ネタバレあり感想 やっぱこれはこれでアリだと思う。

 

唐突にちょい役で出てきたKREVAの存在感。

 

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド

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前作の感想記事もあります↓↓↓

www.desnomovieblog.info

 以下、原作の内容を含むネタバレありの感想記事です。

 

 

ストーリー

とにかく壁に空いた穴を塞ぎたいのに邪魔が入りまくるのでそこで盛大な攻防が繰り広げられる。

 

 

感想

壁を塞ごうとするエレンたちと、むしろ内地側の二枚の壁も破壊して体制を崩壊させたいシキシマ達の攻防を中心に描かれた今作。

 

原作から大幅に改変されている事は前作の感想記事でも書きましたが、続編の本作ではウォールマリア奪還までを描き、これでワンセットとして映画的には綺麗に終わったので、あの背景世界観設定歴史の大改編は正解だった気がします。

というかそもそも無理でしょ原作の膨大な設定を前後作だけに盛り込むのって。

 

そんなわけで今作では、巨人のルーツ、世界の謎、超大型巨人は誰なのか、この世界の真実とは何か等、改変版に沿った設定の中で一気に明かしつつ、ウォールマリアの穴を塞ぐまでの攻防を中心に物語を再構成していました。

僕は映画オリジナルの世界だとしても、盛り込んだ謎や真実にケリをつけて納得させてくれるなら良いかなくらいに思っていたので、その辺りをスッキリ描いていた点は好きでした。

 

ただ一方で、"進撃の巨人"というタイトルの意味に関しては原作要素とは異なるどころか結局進撃ってなんだよ的な感じでうやむやになっている気もします。

原作では、始祖の巨人ユミルの力を分割継承する九つの巨人のうちの一体の名称が進撃で、それがエレンの持つ巨人の力を指していたんですが、実写版では九つの巨人の設定も多分存在していない感じでした。

 

巨人自体もユミルの民が持つ特性では無く、旧文明時代に人間兵器として開発された技術の暴走といった設定になっていて、旧世界が滅びた理由も誰が巨人か分からなくなった人類同士の戦争によるもの、というSFっぽい設定に変わっていました。

巨人が旧時代の兵器の成れの果て、というのはありきたりっちゃありきたりですが、映画サイズで進撃の巨人を作り直すなら、そのくらい単純な設定に変えてしまうのもアリだと思います。

 

 

シキシマ(長谷川博己)が鎧の巨人だったり、兵団を率いていたクバル(國村隼)が超大型巨人だったりと、原作でこの二体に相当するベルトルトとライナーが実写版では登場しなかった理由は今作で明らかに。

シキシマはリヴァイ、クバルはエルヴィンに当たるキャラだと思い込んでいたのでこの改変は個人的には結構なビックリ要素でした。

原作要素を再構成するに当たって複数のキャラクターイメージを動かしやすいオリキャラに落とし込んでいた感じなんですね。

更に、原作では鎧と超大型は味方同士なのですが、実写版ではクバルが体制側の人間でシキシマが反体制側の存在と言う事で対立関係にありました。これも意外な展開。

進撃の巨人 超大型巨人 TAKAYUKI TAKEYA Ver.

進撃の巨人 超大型巨人 TAKAYUKI TAKEYA Ver.

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これって原作知ってれば予想を裏切る展開ですし、実写版しか知らなくても驚きの展開だと思うんで上手い感じに変えてきたとは思うんですが、折角ならもう少し鎧と超大型の戦闘シーンを増やしてくれても良かったのにとも思いました。

鎧が不発弾抱えて超大型に特攻して二者とも爆砕されて終わるので、あっさりしている感じは否めません。

 

 

 

 

壁の修復方法がデカい岩で穴を塞ぐ原作に対して、実写版では爆薬で壁上部を崩して埋めるという方法に変更されました。

この変更から、壁自体が超大型巨人の塊だったという原作設定もおそらく消えています。地ならしが無い世界で幾分生きやすそう。

 

前作で爆薬を失ったアルミン達は不発弾を用いようとするも、そこにシキシマが現れて不発弾の争奪戦が始まり、これが今作のストーリーの中心となります。

その攻防自体は楽しめるんですが、不発弾を守り切った後エレンが不発弾を抱えて壁のぼりして、あと少しで不発弾を所定の位置に設置できそうになった瞬間に意識を飛ばしてしまい、それをミカサが介護するという謎の時間がありました。

これ個人的には必要性の分からないシーンでした。

ミカサのデレイベントだと思うんですが、ここでわざわざ組み合わせる必要ない気がします。

 

あと、その後の超大型との戦闘でジャンが一瞬で肉片にされちゃうの、予想を裏切る展開ではあるんですが無駄に主要キャラ殺した感が凄かったです。

いつ誰が死ぬかわからないスリルを、そんな終盤で突然思い出したかのように見せつけられても……。

 

 

 

 

 

そして今作でも相変わらず戦闘シーンと特撮の上手さがとても魅力的だと僕は思いました。

鎧と進撃の戦闘シーン、日本の特撮やアニメ作品からのフィードバックが物凄く感じられてオタク湧きしました。

巨人の中の人達の描写が、巨大化した自分の身体を操作しているようなイメージになっていて、その感じが巨大ロボットアニメを彷彿とさせまくるんですよね。

巨人ってそういうんじゃねえから感ももちろん漂いますが、ただ一方で巨大な存在の戦闘シーンを描く為のノウハウの蓄積が凄まじい日本ならではの見せ場や見せ方を作っていて、やっぱりそっち方面での面白さが凄く込められている実写シリーズだと僕は思います。

 

 

 

 

そういえばグリシャ出てきましたね。

ただ、世界の秘密を握る側の存在では無く、秘密を探りすぎて消された男として描かれていました。

エレンに注射するシーンこそありますが、これだとなぜエレンに巨人の力を与えたのかという理由が不明慮になってしまうので、わざわざ注射シーン出さなくても良かった気がします。

 

 

 

個人評価:★★★☆☆

 今作でも別物大改編路線はそのままでしたが、それはそれでストーリーはまとまっていますし、僕は全然アリでした。

前作では何故わざわざ似たような立場のキャラを消してまでオリキャラを投入したのか分かりませんでしたが、その理由も今作では判明して一応納得も出来ましたし。

とはいえ別の形でリヴァイは登場させても良かった気がしますけどね。

 

なんにせよ、前作も今作も僕個人的には聞いていたほど悪くないと思いましたし、普通に楽しめる映画でした。

 

現在、以下の配信サービスで視聴できます。

ではまた。

 

 
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