趣味と向き合う日々

映画やドラマなどの映像作品を中心に気ままに書いています。

パシフィック・リム: アップライジング(2018年・アメリカ) バレあり感想 イェーガーに必要なのは重厚感。重厚感なんだよ。

 

待望の続編だったんですが、観に行くのも遅ければ感想上げるのも遅い!!

 

4月に公開した映画の記事をこのタイミングで書くって中々ですね!

しかもまだこの後にアベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の記事も出します!ディレイ!!

 

パシフィック・リム: アップライジング』(Pacific Rim: Uprising)

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イントロダクション

 

イェーガーと怪獣との激闘から10年の月日が経ち、人類は復興へ向けて歩み始めていた。

 

かつて優秀なイェーガーのパイロットであったジェイク・ペントコストは、進入禁止エリアに忍び込んでは、違法にイェーガーのパーツを強奪し、それを売りさばく事で生計を立てていた。

 

その日も破棄されたイェーガーからパーツを入手するが、警備に気づかれてしまう。

現場から逃走を図るジェイクは、他にも忍び込んでいた人物が居る事に気づき、その人物を追跡する。

 

それはまだ10代前半の少女アマーラだった。

アマーラはジャンクパーツから小型のイェーガーを造り出していた。

ジェイクは彼女に話しかけるが、二人の元にイェーガーが現れる。

二人はアマーラの作ったイェーガー、"スクラッパー"で逃走を図るも失敗、身柄を拘束されてしまう。

 

拘留されるジェイクに義理の姉、マコから連絡が届く。

それは、逮捕する代わりにイェーガーのパイロット育成の教官を務めて欲しいというものだった。

ジェイクはそれを受け入れ、アマーラと共に基地へと向かう。

 

その頃、巨大企業シャオ産業は新型で無人タイプのイェーガーの開発を行っていた。

PPDC、環太平洋防衛軍はシドニーでこの新型イェーガーを正式採用するかどうか会議を開く。

だが、そこに見慣れない漆黒のイェーガーが突如来襲し、シドニーを襲撃し始めた。

 

 

 

感想

 

物語の入りはJJ版の『スター・トレック』ぽい

 

主人公ジェイクを演じるのはすっかり人気俳優と化したジョン・ボイエガ

予告で彼が主人公を演じる事が明かされた段階で大方の人が予想した通り、やっぱり前作のスタッカー司令官のご子息というポジションでした。

 

前作でスタッカー司令は、インデペンデンス・デイの大統領ばりの演説をぶちかます等かなり熱血かつ堅実な軍人といった描かれ方をしていました。

そんなスタッカー司令の息子ジェイク君は軍人の道を外れてアウトローやってるという、とてもベタなキャラ付けです。

 

JJエイブラムス版のスター・トレック主人公カークもそんな感じでしたね。

アメリカ的な共感性でもある設定なんでしょうかね、こういう息子はぐれてる系。

 

 

 

ジェイク君がいつものように悪さをしているとアマーラというハイスペック少女と出会います。

このアマーラがジャンクパーツから造り出した小型イェーガーのスクラッパーという機体がバイオニクルのボロックそっくり。

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戦い方も含めてこれが元ネタとしか思えず勝手にテンションが上がってました。

前作が色んな作品に対するオマージュをふんだんに盛り込んでいただけに、本作でも、こういう部分を勘繰れる楽しさを引き継いでいる気がします。

 

 

 

 

 N2爆雷持って特攻してそうなイェーガーが登場

 

そしてスクラッパーと対峙するようにしてPPDCが正式採用しているちゃんとしたイェーガーが登場するんですが、そのサイズ差の対比と見せ方がとても上手いですね。

 

平成版のガメラ三部作なんかもそうなんですが、あおりの視点で見せる事で如何にデカいかを疑似体験させてくれるような。

デカさを感じられてこその怪獣映画みたいなところあります。

 

それを最後まで徹底して拘ってくれてれば、きっと個人的にもっと評価の高い映画になっていたと思います……。

 

 

あとこのちゃんとした方のイェーガー、モロにエヴァ零号機でしたわ。

 

そんなこんなで、今作も色々小ネタ入れていくぞと言わんばかりの物語の始まり方。

この冒頭の段階では俺の心はばっちり掴んでたぜ。

 

 

 

 

 

エヴァパイロットはほぼ女の子だけれどもだ

 

逮捕されたジェイクとアマーラ、そこにようやく前作からのキャラクターである森マコが登場(ホログラムですが)。

義弟であるジェイクと色々やり取りします。良いお姉ちゃんやでホンマ。

 

なんだかんだあってジェイクはイェーガーのパイロット育成の為の教官として基地へ向かう事に。

ついでにアマーラもパイロット候補生として連れていく事になります。

 

絶対整備士にした方が良くない?

 

ゴミからイェーガー作っちゃう天才を死と隣り合わせの戦場の最前線に送り込むって。

しかもまだティーンの女の子なのに。

 

と思ったところで、これもまたエヴァナデシコといった日本の人気作品において定番の「少女が戦う」という流れを汲んでいる事に気づき勝手に納得しました。

日本の女の子は少し頑張りすぎだよね。

 

 

 

 

サブキャラとモブキャラの狭間に居るキャラの多さ

 

訓練生のみんなはそれぞれ個性的なキャラ付けしようと頑張っては居るんですが、映画を通して最後までモブとサブキャラの中間程度の印象しか残りません。

ドラゴンボールで例えるならチャオズ以下タンバリン以上程度の印象。

 

前作もこの辺りちょっと下手でしたが、本作ではそれがより一層強まってしまった感じ。

ロシア人の姉ちゃんとか日本人のイケメンとかいっぱい出てきますが、結局ジェイクとアマーラ、あとはジェイクの昔の仲間で一緒に教官やるネイトの三人だけ覚えておけば問題はあんまりない感じですね。

 

ネイトとジェイクのやり取りや、アマーラと訓練生たちとの交流とかキャラ付けの為の描写には結構コマ割かれてるんですけどね。

個人的にはやっぱり印象が薄いキャラが多かったです。

 

までもメインは怪獣とロボットの映画なんで全く問題ないですが!

 

 

 

シドニー

 

イェーガーを製造する大企業シャオ産業が登場します。

前作でハーマンと共にいい感じのコンビやってたニュートンが再登場。

社長のリーウェン姉さんの小間使いみたいな事を頑張ってやってます。

 

リーウェン社長はPPDCのお偉い方に新型の無人タイプのイェーガーを売りつける為にシドニーにて会議に参加します。

ところが、シドニーに突如未確認タイプのイェーガーが出現、街を襲い始めます。

 

これもう絶対シャオ産業が黒幕だろ。

 

と思わせんばかりの完璧なタイミングでの襲撃。

あとは、そこに颯爽と新型の無人イェーガーが現れてそいつを討伐するんじゃろ……と思っていましたが、

予想とは裏腹に、これに対処するのはジェイク達でした。

 

あと、シドニーの戦闘にてマコが死亡するという、結構やってくれたな感強い出来事が。

 

ここの戦闘シーン、イェーガー対イェーガーという部分でまず前作とは明確に違いを出してきましたね。

前作で怪獣は一応地球上に現れる事は無くなったので当たり前ですが。

「続編やるならこうする他無くね」と、続編決定の報が在った直後からネットでもさんざん言われていましたし。

ある意味で期待通りの展開。

 

イェーガー同士の戦闘がこれまたなんともロボットバトルに理解のある戦い方をしてくれます。

銃火器はおまけだと言わんばかりにブレード装備でどつき合う。

わかってるじゃねえか。

 

 

 

シベリア戦

 

謎のイェーガー、"フューリー"を追跡しシベリアの工場へ辿り着くジェイクと相棒のネイト。

そこでフューリーと再戦し、見事倒します。

 

フューリーのパイロットの面を拝んでやろうと強引にコックピットをこじ開けると、そこに人間の姿はなく、代わりにそこには怪獣の細胞がギッシリ詰まっていました。

 

ここでの怪獣との絡め方も好きですね。

それと同時に、新しい謎を提示して更にここからどうなっていくのか期待感も高まりま

した。

正直、このフューリーがラスボスだと思ってましたし。

 

この後の展開もそうなんですが、本作は結構良い意味で予想を裏切る展開が多いように感じます。

そして、結果的にそれは映画全体の締まりを著しく悪くしているとも思います。

 

また、この出来事を受けてPPDCは無人イェーガーの正式採用を決定、シャオ産業もすぐさま世界各地に無人機の配備を始めます。

嫌な予感がする。

 

 

 

物語が中だるみし始める

 

アマーラが訓練生仲間と一緒にフューリーの身体の中を探検すると、その機体がシャオ産業製であるという事に偶然気づきます。

そして、黒幕はシャオ産業だと確信したPPDCは、ハーマンをシャオ産業本社に向かわせます。

 

ここの一連の流れなんですが、無駄が多いというかなんというか。

というか正直ここまででも結構「それいるか?」っていう描写は在ったんですけどね。

 

アマーラが除籍されそうになったりだとか、そういうのはなくても物語的に支障が無い気がするんですよね。

 

 

 

 

シャオ産業の管理体制はもうガバガバ 

 

ニュートンと再開するハーマンですが、ニュートンの様子がおかしい事に気づきます。

今作のニュートンは、前作で怪獣の脳にダイブした影響からプリカーサ―(怪獣を送り込んできてた宇宙人の呼称)に思考を乗っ取られてしまってました。

 

そういう部分で前作の要素を引き継いでくるのは良いですね。

前作のイベントを伏線として後処理する事で物語の繋がりも意識しやすいですし。

 

ニュートンはシャオ産業で製造されていた無人タイプのイェーガーに色々細工して怪獣の細胞と融合させてたんですけど、生産ラインの管理はしっかりしようやシャオさんや。 

 

それと、フューリーは結局なんだったのか明確に何か明かされたりしてませんでした。

パンフ案件かも。

恐らくはニュートンが極秘裏に作っていた試験機みたいなもんなんでしょうけど。

 

 

そして各地に配備された無人イェーガーが暴走を開始。

待機状態にあったイェーガーは次々と破壊されてしまいます。

ジェイク達の居る基地に配備された二機の無人機も暴走しますが、なんとかこれを撃退する事に成功。

 

この、暴走する無人イェーガーは多分ウナゲリオンへのオマージュなんでしょうかね。

リボルテックヤマグチ No.26 エヴァンゲリオン量産機 【翼】バージョン

リボルテックヤマグチ No.26 エヴァンゲリオン量産機 【翼】バージョン

 

 

また、無人機の一部は裂け目を再び開こうと画策します。

イェーガー対イェーガーの構図を残したまま徐々に怪獣出現のフラグも立てていくこの辺りの感じ、中々好きです。

 

 

 

この暴走するイェーガーを阻止したのがリーウェン社長。

黒幕だったり黒幕じゃ無かったりしろ。

 

ニュートンが勝手にやった事なので知らなくて当たり前ですけどね。

そしてここからリーウェン社長は急激なヒロイン路線へ。

 

ちなみに怪獣は三体ほど再召喚されました。

イェーガー暴走からの展開は、ここで映画終ってもいいってくらいのクライマックス感があります。

実際ここまでの映画の展開を考えると、無人機のイェーガー軍団と主人公勢の戦いでクライマックスにしても映画的にきっちり終れると思いますし。

 

もうちっとだけ続くんじゃ。

 

 

 

描きたいシーンに物語を後付けしてるような作風

 

これまでの怪獣の進路や、今回現れた怪獣の進路を分析した結果、怪獣は日本の富士山を目指していたことが判明しました。

そんなのいちばん戦争やってた時期に気づくだろ

というツッコミは無粋なのかもしれない。

 

ぶっちゃけもうここから先はファンサービスの領域になってきますし。

 

怪獣の血液が富士山の火山とケミカルしてパシフィックがエクスプロードするみたいな、よく分からない強気設定が判明したりしますが、イェーガーと怪獣を日本で戦わせたいがための設定でしょうこれは。やるじゃん。

 

 

 

ちなみにこの時点で世界中で実戦運用可能なレベルで残されていたイェーガーは、ジェイク達の基地に保管されていた4機種のみでした。

しかもこれも整備士やパイロット達の地獄のようなペースの修理で実現したレベル。

リーウェン社長もいつの間にか気の良い仲間みたいな表情で作業に参加してたりするし。

 

あと何故かこのタイミングで例の有名なメインテーマがようやく流れます。

隠しきれない待ってました感。

 

そんで今更ながら無人機強すぎんか?

 

というより各国のイェーガー保有基地がガバガバすぎるだけか……。

 

この生き残った4機のイェーガーで、日本に上陸したイェーガーを粉砕しに行く事に。

ちなみに移動手段はロケットです。イイネ!

 

このロケットの流れも、ロケットでぶっ飛ぶイェーガーを描きたいがために物語を合わせに行った感じがしました。

 

本作はなんというか、描きたいシーンを優先してストーリーを後付けしてるような部分が多々あるように思います。

 

僕はそれがハマるというか、ぶっちゃけ内容なんかよりもかっこいいシーンを求めてこの手の映画を観に行ってるので、個人的な満足度は本当に高い映画です。

 

そういったシーンやシチュエーションに力を入れ過ぎたからか、内容の薄さや全体が纏まりなくとっ散らかったような印象も少なからずありますが。

 

 

 

ウィキペディアによると最終決戦のあの奇妙な都市はメガ東京という名前らしい

 

 

ロケットで降り立った先は東京っぽい東京じゃないどこか。

この世界の東京は目の前に富士山があります。

ユニコーンガンダムの等身大立像は市街地にあります。

 

までもこれに関しては最終舞台が日本である事を物凄く分かりやすく描こうとした結果だろうと思いますけどね。悪意は無いって。

 

ここもやはり設定やリアリティよりも情景や状況を優先した結果なんでしょうね。

全然ありだと思いました。

 

ていうか戦争から10年で復興しすぎじゃない?

前作で芦田愛菜ちゃん演じるロリマコが喰われそうになってたのも東京でしたよね?

日本を取り戻し過ぎィ!!

 

 

 

怪獣への拘りは相変わらずな一方で、ここへきて何故か重厚感を消し去られたイェーガー

 

最終決戦は東京の市街から富士山を登頂するルートで展開されます。

ようやくの怪獣バトルですが、割と前作とも差別化出来てて凄く良かったです。

ニュートンの合図とともに大量に湧き出る小型怪獣とかは、『ガメラ2』のレギオンや『G消滅作戦』のメガギラスみたいな平成以降の日本の怪獣映画でもありました。

 

ただ怪獣が合体しちゃうのは予想の遥かに上行ってました。

それを受けてイェーガーも合体とかしちゃうのかと少し期待しましたが、流石にそこまでのあざとさは無かったようです。

 

 

 

この東京決戦、前作同様に個々のイェーガーの個性がふんだんに発揮されていて、そういう点は中々見応えもあるんですが、重厚感があまり感じられない気もしました。

 

この重厚感は本当に怪獣モノでは大切な要素で、ここが弱いと一気にしょぼい印象になってしまうと思います。

前作はこの重厚感の演出が物凄く良かったです。

海上を移動するシーンであったり、積雪地帯にゆっくり崩れ落ちるジプシーデンジャーであったり、そういった戦闘以外の部分も含め、この重厚感の演出にかなり力を入れていました。

 

ところが本作は、クライマックスの戦闘シーンが特に軽いです。

 

冒頭のスクラッパーとの追いかけっこ辺りのシーンでイェーガーの巨大感や重厚感をしっかり描いていたのに、何故ここに来て急にそのこだわりを捨てたのか謎です。

 

シチュエーションや臨場感はとても良いのに、肝心のイェーガーの戦闘シーンがわりとそれを台無しにしてるような気がしました。

 

その為、三体合体した超大型怪獣にイェーガーが次々と返り討ちされていくのを見ても「そりゃそうなるわ」くらいの気持ちにしかならず、最終バトルでまさかのローテンションに。

 

 

このあとジェイクとアマーラが乗るジプシーアベンジャーと、最後の最後に再登場したスクラッパーの活躍で怪獣の火口への侵入を阻止し、雪玉投げ合ってエンドロール。

 

 

まとめ

 

 

面白いシーンは前作に引けを取らないくらい大量にあります。

しかしその一方で目に付く粗さも多く、前作より格落ちしているような印象でした。

 

ストーリー、キャラクター、この辺りはあくまでおかずで、メインディッシュはイェーガーや怪獣の描写そのものって感じします。

ストーリーに関しては前作よりも複雑になっている関わらず、あまりそれを感じさせないようなテンションと展開スピードで中盤まで一気に話が進みます。

 

 

最大の不満点として、最終決戦でのイェーガーの軽さが本当に個人的に馴染めない感じがして、そこだけ残念です。

前作では物凄く上手く表現されていた重厚な戦いっぷりが本作ではあまり見られません。

ただ、この辺りも全てがショボいって訳でも無いというか正直イェーガーの軽さ以外かなり良いと思ってます。

 

好みの問題ではありますが。

 

 

 

ていうかこの映画に関わったメインスタッフ絶対エヴァ好きだろ。

と思いきや以外とガンダム派が多いらしいです。

主演のボイエガ君もガンプラ好きみたい。

 

 

 

 

 

2作目のジンクスに食われた一本って感じがしました。

ではまた。