ホビット 思いがけない冒険(2012年・ニュージーランド・アメリカ) バレあり感想
ホビット三部作初めてみました。
ホントはホビット三部作って前後編の二部作で作る予定だったみたいですね。
今回観たのはエクステンデッド・バージョンなるものらしく、
劇場公開版に追加シーンがマシマシされたものみたいです。
ただでさえ長いのに!!
『ホビット 思いがけない冒険』(原題:The Hobbit: An Unexpected Journey)
出典:Hulu
■ストーリー
若き日のビルボ・バギンズの元にある日灰色のガンダルフが現れる。
ガンダルフは、竜によって滅ぼされたドワーフの国、エレボールの奪還の為に、13人のドワーフと共に旅をする14人目の仲間を探していた。
そしてビルボの家に次々と旅の仲間が断りなく集まってくる。
ビルボは彼らと旅をすることに決め、ホビット庄を旅立つ。
だが、その道中はビルボにとって想像もつかないほどに険しいものだった。
■感想
『ロード・オブ・ザ・リング』の前日譚にあたる物語です。
ですのでこのホビット三部作を先に観た後ロードオブザリングを観てみるのもアリかなとおもいがちですが、
多くの部分でこの世界の基本設定的な部分の説明は省略されている為、普通に公開順から追った方が良さそうです。
エルフや人間、ドワーフといった指輪物語の世界の種族たちに関しての説明はロードオブザリングの方で結構時間割いてやってくれてましたし。
逆に、本作はそういう説明をある程度省いています。
その為、すっと物語が進行していく感じかと思いきや意外とまったりしてるんですよね。
これはなんというか、あの世界に没入させる為だとは思うんですが、
壮大な音楽で景色を1ショットでバーーーーンみたいな、そんなん結構あります。
までも、これはロードオブザリングの時からそうですし、ある種その世界観を楽しむための映画みたいな部分もあるんですけどね。
特にこの第一作目は旅がメインです。
ど派手な戦いなんかはあまりありませんが、世界観に引き込むために色々詰め込んだ感じの映画っていう印象でした。
これロードオブザリングでも同じ感じな気がします。
この手のファンタジーを味わいたいんだっていう人は本作も好きだと思います。
世間的にはあまり一作目は好かれてないんですけどね。
ただ、上映時間のわりにちょっと雑な部分もあったり。
ドワーフの13人の旅の仲間なんですけど、キャラ紹介的なものがもう少しあっても良かったんじゃないかなと思いました。
これ俺が人の名前覚えるの苦手なのとか関係なくマジでここに時間割いてないだけなのが原因な気がします。
結局最終作観終えた後も名前と顔が一致しないドワーフがまま居る状態でした。
名前の語感が似過ぎってのもあると思います。
キーリフィーリノーリオーリドーリとかそんな、韻を重視してるのか分かりませんが。
むしろトーリンとかボンブールとかに疑問抱きがち。
キャラクターの掘り下げ、見せ方に関しては追い付いてない部分が目立ちますが、もしかしたらそういう部分すら切り捨てて、世界観を描写する事に注力しているのかもしれません。
なにせこの時代はサウロンがまさに復活するそのタイミングを描いていますし、ロードオブザリングで描かれたよりも前の世界がどういうものだったのかが観られるのは個人的にかなり好きな点です。
石の巨人同士の戦いとか、地下街のゴブリンたちとか、
詳しい説明はありませんがそういう存在が居るんだよっていう事を描写してくれる感じがかなり好み。
一応この映画、最後はアゾグとドワーフ達との邂逅がクライマックスにはなるんですが、
その少し前にゴラムが登場し、ロードオブザリングに繋がるビルボと指輪の出会いのシーンがあります。
個人的にこっちのゴラムのシーンが実質的な映画の締めな気がしました。
謎かけで勝負する展開って児童文学らしさがあって非常に良いです。
世界観はかなりダークファンタジー寄りですが、そういう所で良い塩梅になってるんだなと。
■まとめ
基本的には世界観の描写に注力しており、派手な戦いや目立つ展開は特にありません。
そういうものを次作に詰め込むための準備作と考えてもいいのかも。
ただ、この世界観の描写、導入の為の要素はたしかに単品の映画としてみると面白味に欠ける部分もあるため、三部作通して観おわった後は印象が薄い感じはあります。
メインキャラクターとなるドワーフ達の内、覚えておけばいいキャラも(この後見せ場は在るとは言え)実はそんなにいなかったりするので、
結構気楽に観られます。
3時間もあるけどね。
では。