趣味と向き合う日々

映画やドラマなどの映像作品を中心に気ままに書いています。これまでこちらのブログで更新していたプラモ等の記事は近々別のブログを作ってそちらでやっていこうと思います。カテゴリ枠増設しました。

ハードコア(2016年・ロシア&アメリカ) バレあり感想 "ゲーム的"という部分に面白さを集約した感じ。

 

日本公開は2017年。

全編一人称視点の映画という事で話題になっていた映画です。

 

この一人称視点というのも言わばゲーム感を演出する為の一要素なのではないかと個人的に思いました。

かなり人を選ぶ映画だと思います。

でも最近のアクションゲーム好きな人なら相当楽しめると思いますよ。

 

またThe Last of UsとかMGSシリーズみたいなゲームが好きな人も色々な部分で楽しめる要素があると思います。

つまりこれはそういう層へ向けた映画な気がします。

 

そして何気に一人称視点で楽しむパルクール映画という側面もあったりします。

 

 

 

『ハードコア』(Hardcore Henry)

ハードコア(字幕版)

ハードコア(字幕版)

ハードコア(字幕版)

 

youtu.be

 

 

※ちなみに今年の11月末ごろ公開される山田孝之さん主演の映画『ハード・コア』とは無関係です。これも気になってる『山田孝之の東京都北区赤羽』のコンビだし。

 

いつも通りネタバレもありつつ書いていきます。

 

 

 

ストーリー

 

目覚めたらやたら身体中機械化されているし記憶も曖昧だけど妻だと自称する女性エステルから「逃げろ」と言われたので逃げる事にしたヘンリー。

逃げた先で仲間だというジミーと出会い、彼の指示に従いながらエステルを助け出す為、沢山殺して沢山暴れる。

そんなヘンリーの視点を存分に味わう映画。

 

 

 

 

感想

友達と一緒に観たくなる映画です。

 

 

・映画とゲームの話。

 

近年のゲーム、特にアクションゲームが映画っぽい演出を取り入れる事は今ではよくあります。

ムービーでの演出やステージ構成、或いはストーリーそのものなど色々なパターンこそあるものの、共通する狙いは「世界観への没入」という部分に集約されているように思います。

アンチャーテッド』『MGS』シリーズなんか特に顕著でした。

 めっちゃオススメこのゲーム。

 

それはグラフィックや操作性の進化によって齎された流れで、映画の世界を自分の操作するキャラクターで体験するかのような楽しさもあったように思います。

同時にこれはゲームならではの能動性を犠牲にしているという意見もあります。

そういう側面もあり、今では少しこの映画的なゲームという方向性は落ち着いています。

 

 

 

一方で、映画もまたゲーム作品の映画化という方向性を見出して久しいです。

トゥームレイダーアサシン クリードのようなアクション作品からサイレントヒルのようなホラーまで様々なゲームが映画化されました。

一種のバカゲーでもあるデッドライジングすら映画されています。

要はゲームを原作とした映画という事ですね。

ゲーム側が色々と進化した結果、映画の原作として十分に活用できる作品が増えたんだと思います。

スーパーマリオ 魔界帝国の女神』はパイオニアなんだ。クソ映画だろうと価値が在るんだ。

 

 

 

そして、『レディ・プレイヤー1』のような、ゲーム世界を舞台にした映画もあります。

レディ・プレイヤー1(字幕版)
 

 

これはゲームというか厳密には仮想空間そのものをテーマにしていますが、結果この作品もゲームと映画の親和性の高さを味わえる作品だったりします。

 

 

 

 

で、この『ハードコア』って映画なんですけど、

ゲーム的な映画っていう、あまり見られないタイプの作品でした。

 

面白い作品ですよこれ。

他人のゲームプレイを眺めてるような感覚と自分が主人公を操作してる感覚が一緒に楽しめる訳ですから。

 

 

しかもゲーム的なあるあるがかなり豊富にぶち込まれてたりしました。

個人的にかなりそういう部分が楽しめました。

 

 

 

・ゲーム的なあるあるの数々。

 

まずは、「○○に向かえ」とか「○○を倒せ」みたいな、特にオープンワールドゲーで馴染み深いお使い要素

 

主人公ヘンリーの行動基盤は最初から最後まで受動的です。

最初は妻を名乗りつつ実際妻でもなんでもないエステルさんから指示を頂いて、空中に浮かぶオーバーテクノロジー甚だしい施設から脱出します。

 

地上に降り立って以降はジミーという人物から指示を貰いながら、ラスボスであるエイカンを倒す為に様々なミッションに挑む、という形です。

つまりこの映画は基本構成、ストーリー構築の部分が既にゲーム的な要素で作り上げられています。

 

故に、「誰かのゲームプレイを観ているような感覚」というものが生まれるのかもしれません。

グランド・セフト・オートVのストーリーモード見てるみたいな。

 

 

 

次に、1イベ1ボスのステージ構成です。

これはもう明らかに狙ってやってます。めっちゃ笑いました。

 

 

まず序盤、空中の施設でエステルと脱出するまで。

ここはゲームで言えばチュートリアルステージみたいな感じです。

キャラクターの操作を覚える為の特別枠みたいなもんです。

 

劇中でもご丁寧にそれを意識させるような演出があって笑いました。

「リンゴを握って」「走って」「敵を倒して」など、基本となる動作を学ぶ時間です。

頭の中ではもう勝手に画面上にコントローラーのボタン指示アイコン浮かんでました。

 

 

地上に降りた後、最初のステージとなります。

イカンの部下や警察から逃げつつ、仲間のジミーと合流するまで。

そしてその後ヘンリーが最初に相手にするボス枠は火炎放射器を持った兵士です。

どう見ても中ボス。

絶対後で雑魚敵で出てくる感じの中ボスです。実際後でまた出てきて笑いました

 

 

次にヘンリーが攻略する舞台は屋内です。

これマンションなのか何かの施設なのか分かりませんが、とにかくここで登場するボス枠はエリートっぽいお兄さん。

非常に高い身体能力を持っていて、銃撃戦の後はヘンリーと鬼ごっこします。

ボス戦の戦い方にもいろんなバリエーションがありますからね。

 

 

次の舞台は娼館で、大量に沸いてくるエイカンの部隊との戦闘がメインです。

ジミーと一緒に共闘しつつ、敵を倒していきます。

また、明らかにNPCでは無い女性キャラが二名出てきますが、この後も共闘可能なキャラなので攻撃しないよう注意しましょう。

 

最後はエイカンと対面しますが、このエイカンはいわばイベントボス枠。何も出来ずにヘンリーは娼館から不思議なパワーで追い出されます。

 

 

 

そして、ジミーの運転するサイドカー付きのバイクで彼の所有する研究施設へと向かいます。

道中でエイカンの部下の乗るバンと遭遇戦になりますが、ヘンリーが座るサイドカー側には重機関砲が搭載されているので序盤はこれで敵をなぎ倒す事が出来ます。

 

その後、サイドカーからバンに飛び移り、内部に侵入すると囚われているエステルと再会する事が出来ます。

ここで再びエイカンと彼の右腕ユーリが登場します。ここで負けてもストーリー進行に問題はありません。

 

研究施設では、またも大量にわき出るエイカン部隊と戦闘。

しかもこの戦闘では「ジミーの本体を護れ」というサブミッション付き。

映画も後半で、難度も上がってきましたね。

 

ボス枠はエイカンの右腕でもあるユーリ。

ユーリは天井にC4をしかけて爆破する事で圧殺できます。

 

 

何かキモいなと思ったらゲームの攻略記事みたいな書き方になってた。なんでだ。

 

 

 

最後はエイカンの本拠地にて戦闘です。

ここのエレベーターでのジミーとヘンリーの異様に長いやり取りがまたいかにもゲームっぽくて好きです。

必死にロードしてるんだなって。

 

施設内ではヘンリー同様サイボーグ化された強化兵が大量に出てきます。

この辺りの雑魚敵も相当強くなる流れもまたいかにもゲームっぽいです。

ここで火炎放射器男も再登場。最終盤に元ボス枠が出てくる流れは鉄板。

 

最後は勿論ボスのエイカンとの勝負です。

イカンは自身の手をかざす事で周囲の物理法則を無視するかのような、超能力のようなものを身に付けています。

 

コイツがもうホントキャラも含めて最高にボスっぽい。

如何にもこういうラスボス居そうですよ。

イカンの能力が超科学的なものなのかマジの超能力なのかはもはやこの辺りまで来るとどうでもよくて、如何にしてエイカンを倒すのかだけを考えるようになっているはずです。

 

と、そんな感じで1イベ1ボスの流れを踏襲していて、構造が完全にゲーム作品のそれでした。

 

 

戦闘シーンは基本ワンカットなのもゲームっぽいです。

ムービー挟んで操作して、またムービー挟んで、っていうゲームらしいテンポを映画で再現してますね。

 

 

 

あと、これもあるあるだと思うんですけど、一人称視点のゲーム特有の、何かと理由があったりして喋らない(喋れない)主人公

ヘンリーもやっぱり終始ほぼ無言です。

その代わり身振り手振りでリアクションとか意思疎通とかなんとかやりとりします。

このボディランゲージが非常にオーバーリアクション気味だったりやたらノリが良かったりするのもまたあるあるです。

 

 

武器はその場で拾え!システムもありました。

今ではもうなじみ深いこのシステム。

ヘンリーも最初から最後まで拾った武器で戦い抜きます。

 

他にもたくさんゲーム的なあるあるがあったんですが、多すぎて記憶から零れ落ちました。

凄い映画だよこれは。

 

こういうのゲーム好きじゃないと何が楽しいか分からないと思うんですけど、この映画何が凄いってその辺り完全に開き直ってるところだと思います。

 

 

 

 

・全編一人称視点ならではの面白さは"シューティング"以外にもある。

 

 

サバゲーに嵌ってて、その関係でサバゲーやってる人がヘルメットにカメラ付けて撮ってる動画とかも観てました。

この映画にはそういう動画とかと同じような面白さもあるように思います。

それも結局はFPSゲームの面白さに近いものだと思うんですが、何もこの映画、一人称視点で楽しめる要素は"シューティング"だけじゃありません。

 

劇中でヘンリーは殆どの移動シーンでパルクールやってるんですよ

これがね、これがもう本当に凄い。

凄まじい臨場感です。マジでどうやって撮影してんだろ。

 

しかもそういうシーンもやっぱりワンカットなんですよね。そんなん酔うに決まってんだろ。

 

あとは肉弾戦とかも一人称視点ならではの演出があるように思います。

特に最後の大量にわいてくる強化兵との戦いで、ヘンリーがどういうところに視点を合わせて対多数戦をこなしているのか分かりやすくて、妙な面白さがあります。

 

 

あとは当たり前ですけど、没入感みたいなのもありますよね。

終始他人の視点なんで言うまでも無いですけど。

 

 

 

・その他。

 

どう考えても近未来じゃすまされない技術水準の元サイボーグ化されたヘンリーや空中に浮かぶ施設、超能力者のエイカンなんかが存在するこの世界の風景が明らかに現代のロシアなのが結構好きです。

 

異物感というか、現実的な方向に寄せないタイプのSFが昨今地味に希少なのもあって、何か惹かれる部分がありました。

 

 

BGMも地味に拘っていて、各ステージでいかにもそれっぽい戦闘BGMがそれぞれ用意されていました。

 

また、笑えるシーンがかなり多いのも特徴的で印象に残ります。

ゲーム的な面白さ以外の部分も豊富で、野生っぽい馬を見かけて思わず乗り回したくなっちゃうヘンリーに合わせて「荒野の七人」のメインテーマぶつ切りに使ったりとか。

 

とにかく、単に全編一人称視点だけの映画じゃありませんでした。

 

 

 

 

まとめ

 

グロいしエロいしストーリーは何が目的で主人公は何がしたいのか一見すると分かり辛いかもしれません。

だってこの映画根底にあるのがゲーム的なそれなんですもん。

 

逆に、ゲームをやっているような感覚で観てみると合致する演出ばかりです。

そういう向きで言えば非常にストイックですし人を極端に選びます。

 

が、アクションゲームが好きなら絶対に楽しい映画だと思いました。

 

 

今回もHuluで視聴しました。

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まさかこの映画も配信あると思っていなかったのでびっくりです。

一時期のアンチ具合が嘘のような最近の俺のHulu推しね。

それだけ最近は頑張りが感じられるって事でここはひとつ。

 

 

ではまた。

ハードコア(字幕版)

ハードコア(字幕版)