イソップの思うツボ(2019年/日本) バレあり感想 復讐劇の意外性の為に物語を後付けしたみたいな違和感。
ところでトリプル監督ってすげえな。
『イソップの思うツボ』
画像引用元:映画『イソップの思うツボ』 公式サイト
制作スタッフ的に関連のあるカメ止めの記事はこちら↓↓↓
以下、ネタバレを含む感想記事です。
■ストーリー
複数の家族が事件に巻き込まれる。
■感想
予想外の展開は確かにあります。
でもそれが素直な驚きに繋がるかというとそうでも無くて、個人的には粗が目立つ映画だなって印象を受けました。
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のように、逆張り一点突破型にしてみたものの突破しきれなかった感じがとても近い気がします。
そもそも騙し合ってないし亀田家が暴走してるだけでした。
意外性のある展開の為に物語が後付け配置されているような違和感が、全編に渡って続くので僕はあまり好きではありませんでした。
芸能人一家の兎草家の長女早織と亀田家の母が同じ事故に巻き込まれ病院に搬送された際、兎草家が賄賂と芸能人パワーで娘の治療を優先させます。
結果、手遅れになった亀田家の母は亡くなってしまいます。
裏社会の人達がそんな亀田家に目をつけ、復讐劇の為の場を提供するというのが本作の主な内容です。
登場する三つの家族のうち、戌井家に関しては完全な巻き込まれであり、兎草家も亀田家の復讐にただただつき合わされあたふたしているだけで、予告で言う騙し合いバトルロワイヤルという要素は特に見当たりません。
個人的にここが一番残念でした。予告詐欺やめちくり~。
そんな亀田家すらも、結局は裏社会の人達に巻き込まれ、文字通りの復讐劇を始めたわけで、次第に用意された亀田家復讐劇の脚本から逸脱していく過程は確かに面白いです。
兎草家を殺害するのではなく、絆を破壊するという方法で復讐を完了させるというのも中々に味があると思います。
そしてこの復讐劇の仕掛け人をやっていたカタギじゃなさそうなおじさんは、最終盤で戌井家の人に殺されるんですが、戌井家の二人はここまで殆ど空でした。
本当に巻き込まれてるだけ。
それもちょっと惜しい気がします。
■〆
個人評価:★★☆☆☆
兎草家に近づき、それぞれと関係を持っていたのが実は全員亀田家だったとか、その復讐劇の裏側にはエンターテイメントとしてそういうものを金持ちに提供したがっている奴らがいるだとか、構造自体はかなり面白いんですけど、
インパクトがあまり無い印象を受けました。
ではまた。