iBOY(2017年/イギリス) ネタバレあり感想 SF風超能力厨二少年の暴走復讐劇。
アップル社の製品では無い。
『iBOY』
画像引用元:Netflix
以下、ネタバレを含む感想記事です。
■ストーリー
銃撃された際にスマホの部品が偶然脳に埋まった少年がサイキックと化す。
■感想
脳にスマホの部品が埋まってしまい、それがキッカケでサイバー戦術を端末無しに行使できるようになった少年の復讐劇。
自発的に脳内にチップを埋め込むとかそういう事では無く、事故による能力の獲得、しかも銃撃された際にたまたまスマホの部品が脳内に一緒にぶち込まれてしまい、偶然そこから超能力が覚醒。
主人公トムのスーパーパワーの覚醒の原因がかなり勢い任せな辺り、この映画はスーパーヒーロー映画に近いノリで観るのが絶対に良いと思いました。
最終的に衝撃波みたいなのが出せるようになったりしてました。すごい。
好きな子の家にウキウキで夜這いしに行ったらなんか好きな子血だらけで倒れてるし、覆面集団が居るしそいつらに撃たれるしで散々な目に遭う主人公トム。
しかしその時覆面集団からの銃撃によってスマホの部品が脳内に一緒に埋まり、目覚めたトムはそこら中の電子機器を自由自在に操る能力を獲得。
覆面集団への復讐を果たす為に能力を駆使して犯人を捜すというのが大まかな内容です。
観るべきはストーリーよりもトムが魅せるオーバースペック甚だしい超能力の数々とビジュアル面のかっこよさにあると思いました。
特殊効果が良い感じにオシャレに効いているビジュアルはかなりかっこ良いですし、その中で謎のハッカー"iBOY"を名乗り、地元のギャング達を翻弄するトムの姿は正に顕在化した厨二病そのもので愛着が湧きます。
調子に乗ってギャング達のブツの取引現場に出向いて返り討ちに遭ったり、世直しに腐心して学校の試験やヒロインの女の子との約束をすっぽかして落ち込んだり、半グレ同級生達の端末を乗っ取って悪戯したりと、ところどころに子供らしさを感じる展開もあります。
舞台となるのがイギリスのどっかしらの郊外の団地ですし、主人公が高校生なので世界観はわりとミニマムに完結していました。
犯人は同級生の半グレだと思ったら半グレたちを束ねていた奴が居る事が分かり、そいつを追い詰めたら今度は元締めのラスボスが出てきたりします。
犯人探しとボスキャラ攻略の難度上昇を一緒にやっているような感じで、主人公VS敵の誰々がどうなるかの楽しみこそあれど、回りくどさは否めなかったです。
あと一通りの事件が解決して復讐完了したあとの主人公トムが、ちょっと半グレに片足突っ込んでいた幼馴染で親友のイケメン男子と関係が拗れて終わるのはしこりの残り方がエライ事になりました。
その直後にヒロインの女の子とは無事に恋仲になって良い感じの曲が流れてエンドロール直送ですし。
友情も大切にせよ。
■〆
個人評価:★★☆☆☆
面白いというより楽しい映画という印象です。
SFライクな、脳と電子機器の融合の齎す未知を描いた映画では無く、それがあくまできっかけで超能力を獲得した少年の姿を描いた映画でした。
マジでスーパーヒーロー映画のノリそのもの。楽しい映画。
この映画はネットフリックス独占配信タイトルになります。
ではまた。