ベイビー・ドライバー(2017年・アメリカ) バレあり感想 やりたい事全部やったった感あって潔い
YouTubeに公式で冒頭のカーチェイスシーンの映像がありますね。
割とこの6分でこの映画のやりたい事やら面白い要素やらだいぶわかりますね。
音楽目当てで観たところがあるんですが、この音楽的な要素はわりとおまけ感ありました。
『ベイビー・ドライバー』(原題: Baby Driver)
■あらすじ
ベイビーは幼い頃の事故の影響で日々耳鳴りに悩まされていた。
彼は耳鳴りから逃れるために、日々イヤホンを装着し、何をするにも音楽と共に過ごしている。
ベイビーは過去に、裏の世界の大物であるドクが所有していた大量の麻薬を載せた車を、何も知らずに盗んでしまった。
この事が原因で出来た借金の返済の為、ベイビーはドクの元で裏の仕事をすることになってしまった。
持ち前の運転技量を用いて、強盗達を無事に逃がす為の逃走車のドライバーとして活躍することで借金の返済を続けていた。
最期の借金の返済が終わり、自由の身となったベイビー。
行きつけのカフェの店員デボラちゃんともお近づきになれて幸せを謳歌していた矢先に、再びドクから仕事の依頼が舞い込んでくる。
ベイビーはデボラと共に街から逃げ出す事を決意し、ドクからの依頼を引き受け、最後の仕事に取り掛かる。
■感想
基本的にカーアクションと音楽の2要素で楽しませてくる感じの映画です。
そしてこの2つが上手くリンクしてます。
上に貼った冒頭6分映像でもこの2要素のリンクが垣間見れますね。
ベイビーは幼い頃の事故の影響で耳鳴りが止まなくなってしまい、それをかき消す為、常に行動する際に音楽を聴いている訳ですけど、
この音楽が常にあるというのは映画全体を通しても同じであり、描写としても面白いシーンが多々ありました。
音楽とSE,場面展開が同期する描写はかなりかっこいいですよ。
ただこれがやりたかっただけだろって感じも少ししますけどね。
でも面白いです。
つい最近『ダンケルク』でも似たような同期があって、
やっぱり見せ方と盛り上げ方に上手く繋がっていたので、もしかしたらこの手法はある種の流行りなのかもしれませんね。
大昔にディズニーのアニメ映画で通った道ではあるんですけどね。
ベイビーが趣味で日常会話の1フレーズをサンプリングして曲作ってたりしてて、
この作成した曲を収めたテープのせいでひと悶着あったりもするんですが、
基本的にこの辺りのベイビーの音楽の趣味みたいな部分は、物語の根幹にはさほど関わってないと思います。
あくまで音楽はエンターテイメントとして見せる為の要素として大きくフィーチャーされているんだと思います。
ミュージカルとは少し違ったアプローチで、音楽と映像を絡めているという感じです。
あと、SONYの映画なのにiPodもちゃんと取り扱ってて笑いました。
なんならiPodぶっ壊されてて更に笑いました。
毒がね。あるよね。
カーアクションは流石はアメリカ映画って感じです。
色んな意味で惜しみないからね。
カーアクションが多分中心にある映画なんだと思うんですが、
後半の展開でカーチェイスを捨てるのもわりと大胆で好きです。
登場人物も良いですね。
強盗メンバーのバディさんなんて、まさかラスボスになるとは思いませんでした。
途中ベイビー君とQUEENの話題で盛り上がったりしてたのに。
逆にドクもドクで最後の最期で情に流されてベイビーに協力したり、意外と登場人物達の動向が予想外でこの辺りも楽しめました。
■まとめ
映画そのものとしては、特に深いテーマがある訳でも無いです。
描かれてるのも、ベイビー君が借金の為に仕方なくやってた仕事辞めて自分の人生を踏み出すまでを描いた感じですし。
個人的にこの映画の雰囲気は『キングスマン』と『ワイルドスピード』を足したようなイメージです。
そんなノリを全編から感じました。
選曲もかなり良いですよ。
レアグルーヴやオールディーズの名曲、70年代の音楽シーンがかなりフィーチャーされてます。
総じて面白い映画でした。
ではまた。