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ストレンジャー・シングス 未知の世界2(2017年/アメリカ) バレあり感想 全体的に暗めでホラー寄りになった感じ。そして狂気度がかなり高い。

 

シーズン1を経て、早くも登場人物達が未知との遭遇に耐性をつけ始めている気がしなくもないシーズン2。

 

 

ストレンジャー・シングス 未知の世界2』

(STRANGER THINGS 2)

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https://www.netflix.com

youtu.be

 

シーズン1の記事はこちら↓↓↓

dsnblog.hatenablog.com

 

 

 

こちらはシーズン2全体のネタバレを含む感想記事です。

 

 

 

ストーリー

 

イレブンを待ち続けるマイク。

裏世界のフラッシュバックに悩まされるウィル。

転入生に浮足立つルーカスとダスティン。

"デモゴルゴン"を倒し、イレブンが消えてからおよそ一年。

平和を取り戻したはずのホーキンスの街で、裏世界の扉が再び

開こうとしていた。

 

 

感想

 

話の流れは、裏世界との繋がりを絶ち切れていないウィルに通称"マインドフレイヤー"が憑りつき、表世界へ侵攻しようとするのを阻止する、という感じです。

 

前作に比べると雰囲気は暗めで、ホラー演出もかなり増えたような印象を受けます。

シーズン2では、ボーイミーツガールというシーズン1の軸だった要素が影を潜めています。

転入生マックスとルーカス、ダスティンの淡い恋の物語は展開されますが主軸ではありません。

その為、今シーズンでは裏世界からの侵攻そのものが主体になっていたように思います。

あとはイレブンの掘り下げですね。

ホラー的な雰囲気が強まっているのはこれに起因しているのかもしれません。

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ウィルが化け物に寄生されるシーンとか子供に見せたらいけない奴だったよ……。



 

 

主な新キャラクターとしてジョイスの恋人ボブ、

転入生のビリーとマックス、

ウィルの治療を受け持つ研究所のオーウェンス博士、

そしてイレブンと同様にかつて研究所で実験台にさせられていた少女カリが登場します。

しかし全体を通して新キャラクターの動きがパッとしない気がして、無理やり本筋に絡めたかのような形で関わるキャラクターが多かったような印象がありました。

 

特に、イレブンとは種類が違うものの同じように研究対象とされ超能力を持つ少女カリ。

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シーズン1では謎の少女としての扱いが強かったイレブン。

シーズン2はそんなイレブンにフォーカスした物語にもなっていて、父親代わりのホッパーへの反抗や家出、一人旅を通じて成長が描かれました。

ついでにイレブンの本名がジェーンである事も明かされたりします。

 

そしてイレブンの物語の終盤で登場するのがカリです。

カリは実はシーズン2第1話の一番最初に出てくるキャラクターだったりしますが、そこから長い事引っ張ってようやくの再登場なので、しばし存在を忘れていました。

 

イレブンと再会して、彼女をファミリーとして迎え入れるカリ。

怒りで能力をより強く発揮する方法なんかをイレブンに教えたりしますが、

最終的にイレブンはマイク達のピンチに駆けつけるべくカリの元を離れますし、

シーズン2ではこれ以降カリは登場しません。なんでよ!?

例えばイレブンが挑むであろう最終決戦で、バトル漫画よろしくな激アツなタイミングでの再登場とか、じゃないにしても何かしら助けに来たりみたいなの少しだけ期待していたのでちょっと残念でした。

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最も、イレブンとホッパーの二人が裏世界への扉を閉じる為に共闘するという展開が重要なのかもしれません。

 

 

 

 

一方で、個人的にはホラーに寄った作風というのはかなり好みでした。

シーズン1での、日常の中に影を潜める異質な何かというジワジワした怖さも良いですが、その上でシーズン2のオープンなホラーというのは中々ギャップがあって良いと思います。

ドラマのメインキャラクター達も視聴者も、シーズン1を超えた事である程度の耐性みたいなのが出来ている節があります。

だから大胆に怖い路線に切り替えたのは個人的にはアリなのかなって思いました。

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物理的恐怖担当のデモドッグ。犬系のグロテスクな敵が出てくる今作はやっぱりホラーにかなり寄せてると思う。

 

 

 

よりホラーな作風になった事、登場人物達がいわば超常的なモノに慣れを感じはじめてそうな事。

これらを踏まえた上で、個人的にこのシーズン2で一番特徴的だったのは狂気という要素だと思っています。

 

ウィルが何かに憑りつかれたように(実際寄生されているんですがこの時点ではまだウィルの意志があります)一心不乱に描き続ける様はだいぶ狂ってましたし、

その上でジョイスがそれぞれの絵が繋がっている事に気づき、すぐさま当たり前のように家中に絵を張り巡らし始めるのも中々おかしいです。

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ナチュラルに手伝うホッパーもだいぶ毒されてるよ。

思い返してみればジョイスはシーズン1でも狂ってる担当みたいなところがありましたが、

あれとは違って、今度は登場人物の殆どが部屋の様子に疑問を抱かない状態が確立されています。

冷静に見るとその状況自体がだいぶ狂ってる気がしてきます。みんなであたおか状態。

 

 

 

 

また、イレブンが実母に会いに行き、母とテレパシーを通して交流するシーン。

それまで母親がひたすら繰り返し呟いている単語の繰り返しが実はフラッシュバックを見ていて、

イレブンにそれを伝えようとしていた事が判明しますが、ここも中々イカれてました。

早回ししたみたいなBGMと共にサブリミナル的に次々とシーンが切り替わる演出。

これも子供に見せたらトラウマになるからダメなやつ。

 

 

 

個人評価:★★★☆☆

 

 

シーズン1の後を描いた関係か、全体的にドラマの雰囲気は暗く、ホラーテイストが強めで、狂気度も高くなった印象を受けました。

それはそれで僕は好きでしたけどね。

 

ではまた。