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アルカディア(2017年/アメリカ) バレあり感想 超常的な事象や、人知を超えた何かを堪能したい時にオススメ。

 

理解できない、意味が分からないという怖さをエンタメとして楽しめる、ラヴクラフトもニッコリの一本。

 

アルカディア

(THE ENDRESS)

アルカディア(字幕版)

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 予告:https://youtu.be/q8-hObZYY0I

同じ世界の出来事を描いたキャビン・イン・ザ・ウッズの感想記事はコチラ↓↓↓

 以下、アルカディア及び『キャビン・イン・ザ・ウッズ』のネタバレを含む感想記事です。

 

 

ストーリー

カルト教団の拠点キャンプから逃げ出した兄弟が10年ぶりに里帰りして未知の体験に震える。

 

感想

兄弟であるジャスティンとアーロンはかつてカルト教団アルカディアから逃げ出し、10年間普通の生活を送ろうと頑張っていたものの世間に馴染めずにいました。

ある日、アルカディアで過ごす一人の女性からビデオメッセージが届きます。その内容は集団自殺をほのめかすようなもので、この事をきっかけに兄弟は10年ぶりにアルカディアへと戻ります。

こうして10年ぶりに教団の元で過ごす兄弟の身の周りで、次々と奇妙な現象が起きはじめます。それらの事象を受け入れ崇めてすらいる教団に対して、不信感をより募らせるジャスティンと、教団に残りたがるアーロンの間の溝は深まっていきます。

 話の入り方はこんな感じで、里帰りと兄弟の絆をストーリーの軸にしているにも関わらず、この映画はハートフルさを殆ど感じさせないのが面白いです。

 

裏切り者であるはずの兄弟を、温かく迎え入れるアルカディアの人々はひたすらに不気味です。ただ、この不気味さには少なからず偏見が込められている事を自覚させてくれる展開もあります。

それは、兄ジャスティンが語っていた教団の実態は少なからず誇張されていた事が発覚したり、アルカディアの人々が超常現象や上位の存在に対して現実的な観点でアプローチを試みて理解しようとする姿が描かれるためです。あくまで中盤辺りまでの話ですけどね。

頭のおかしい連中だとハッキリと言い切れないようにしているのは上手いと思いました。

 

 

 

カルト教団、人里から離れた奥地、歳をとらない人々、得体のしれない違和感。

冒頭にラヴクラフトの言葉の引用を提示した後に、これらの面白そうな要素を次々と繰り出し中盤辺りまでじっくりと雰囲気を作り上げ、後半からは一気に超常的現象と存在にフォーカスしていきます。

教団の住まう土地で一体何が起きているのかを、訳が分からないけど起きている事だけは分かるみたいな未知性を維持したままでクライマックスまで突き進みます。

例えば、蜃気楼のように世界の像が複数に重なって見えたり、古いテープや絶対に使い物にならなそうなゴミ同然のハードディスクで上位の存在がメッセージを伝えて来たり。

 

次第に、アルカディアのキャンプとその周辺の土地にいる人々は一定の行動範囲の中で、死んでは生き返ってを永遠に繰り返している事が発覚します。

ループのタイミングに個人差があるというのが地味におもしろポイントだったりしますが、なぜ個人差があるのかは明確な理由は作中では判明しません。

人によっては数秒間を無限に繰り返していて、その状況と画が明らかにヤバさ全開でインパクト凄かったです。

 

そして終盤、その存在の影響下で死を迎えると永遠にループする事になるので、ジャスティンとアーロンは全力でアルカディアから逃げ出し、ギリギリのところで普通の世界に戻る事ができます。この終わり方は意外でした、絶対どっちかか二人共殺されてバッドエンドになると思ってました。

 

 

 

 

この映画は『キャビン・イン・ザ・ウッズ』と同じ世界を共有しています、というか舞台もほぼ同じ地域でした。

キャビン・イン・ザ・ウッズ (字幕版)

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  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 ↓↓↓感想記事もあります↓↓↓

キャビン・イン・ザ・ウッズの主人公であるマイクとクリスは本作にも登場、しかもどうやら『キャビン~』のあのラストシーンの後、ループを繰り返すうちにそれなりに状況の補完が進んでいるようでした。 というか『キャビン~』に登場した白シャツ三人組ってアルカディアだったんですね、ジャスティンとアーロンはあの三人のうちの二人でした。

窓から小屋を覗き込んでた少女は今作で出てきたお絵かき娘でしょうか。

フランス人がキメてた赤い大麻(?)が今作にも出てきました、というか彼の住居であるキャンピングカーが丸ごと出てきてましたね。

 

こういうシェアワ的な繋がり好きです。

 ただ、単純に同じ世界を描いているだけでは無さそうです。

 キャビン・イン・ザ・ウッズアルカディア共に超常的存在(事象)と対峙した人間の姿を描いています。それ故にこの二作は、それぞれ意味不明な部分が沢山ある映画なんですが、それぞれをパズルのピースのように捉えて組み合わせて考えると、少しだけ読み解ける部分が増えるんじゃないかと思いました。

  そういう訳で、この二作を絡めた考察を今後なんらかの形で出そうと思っています。

雑記枠になりそうなので動画でやるかもしれません。

 

個人評価:★★★★☆

 

分からないものは分からない、というかこの訳の分からない感じを楽しむ映画なんだと思います。

理解を超えた世界と雰囲気を堪能できました。

今作ではキャビン・イン・ザ・ウッズ よりも超常的存在に具体性があったように感じますが、それでも尚宇宙的恐怖は健在でした。

というか『キャビン~』をブラッシュアップしたような印象です。

 

 

アルカディアアマゾンプライムビデオと下記配信サービスで視聴できます。

Amazonプライム・ビデオ

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  • 発売日: 2020/01/07
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ではまた。

アルカディア(字幕版)

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  • 発売日: 2018/11/02
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キャビン・イン・ザ・ウッズ (字幕版)

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キャビン(字幕版)

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