ジョン・ウィック:チャプター2(2017年/アメリカ) バレあり感想 より世界観が拡張された中編。
しっかりおかわりさせてくれたシリーズ第2作。
『ジョン・ウィック:チャプター2』
(JOHN WICK:Chapter 2)
今度は家かよ!wwwwwwww
シリーズ1作目の感想記事はこちら↓↓↓
以下、ネタバレを含む感想記事です。
■ストーリー
家を燃やされたので復讐する。
■感想
今回のジョンは家を燃やされる、というか爆破されて怒り心頭。
前作では、相手からすれば「キレすぎだろコイツ」状態だった復讐の動機が、今作は「これやられたら誰だってキレるよね」というレベルに格上げされ、謎に共感度が向上しました。
そんなわけで再び復讐の鬼と化したジョンが今回狙うのは、イタリア系犯罪組織カッモラの幹部ダントニオ。
ジョン自身がかつてロシアンマフィアの元を離れる際に手助けをした男であり、その折に誓印を結んでいた二人。
この世界の掟の重さは前作でも印象強く描かれていました。
"コンチネンタル内での殺しを禁ずる"というやつです。
今作新たに明かされたのがこの"誓印は絶対"という掟です。
誓印によってジョンはダントニオの言う事を何でも一つ聞かなきゃならないという、中学生の罰ゲーム染みた掟を突きつけられますが、ジョンがこれを拒否した事によって家が爆破されてしまいます。あれ?
結局ダントニオはジョンの事を殺そうと思ってましたし、ジョンも家を爆破された恨みは相当なもので最終的に二人は相対し、当たり前のようにジョンに殺されるダントニオ。
この時怒り心頭のジョンがダントニオを殺した場所がコンチネンタルホテル内だったせいで、最終的にジョンは賞金首として世界中の犯罪組織から狙われる事になってしまいます。
最終章に繋がる「明日はどっちだ!?」エンドですね。
そもそもジョンが誓印の掟を素直に守っていれば、悲劇は起こらなかったんじゃ……。
というのは無粋。
相変わらずアクションシーンの質が異常に高くて楽しめます。
前作では、いかにも伝説の殺し屋らしい無駄の無い確実な殺し方をこれでもかと言う程見せてくれましたが、今作は対人格闘シーンが格段に増えていました。
同業者や、裏社会の強者達がそれなりに出てくるので、流石のジョンも少し苦戦する様が描かれているのが前作との大きな違いかと思います。
それに加えてチャプター2では『マトリックス』シリーズへのアピールが更に増幅。
マトリックスでモーフィアスを演じていたローレンス・フィッシュバーンが、犯罪者の連合に属さない独自の犯罪組織のトップを演じていました。
このキャスティングに合わせてか、チャプター2では前作以上にマトリックスを意識したようなシーンが増えていました。
詳しいパロディ箇所やセリフなんかについては、検索すると死ぬほどヒットすると思うので割愛しますが、とにかくマトリックスという映画に対する愛がダダ漏れ。
■〆
個人評価:★★★☆☆
一作目の話の流れを踏襲しつつ、ローマを新たな舞台として設定したり、犯罪組織の四天王的なものが登場したり、犯罪王が現れたりと、作中の世界観をより拡張してきた今作。
三部作となる事が決まったために、最終章へ向けた架け橋のような作りになっていました。
内容がシンプルな分、世界観の拡張に注力できるのはこの映画の強みかもしれません。
その第三作目の予告が最近公開されたみたいです。
その名も『ジョン・ウィック:パラベラム』。
チャプター2のラストで、裏社会そのものを敵に回したジョンの最後の戦いが描かれるみたいですね。
楽しみ。
ではまた。