趣味と向き合う日々

映画やドラマなどの映像作品を中心に気ままに書いています。

T-34 レジェンド・オブ・ウォー(2019年/ロシア) バレあり感想 戦車メインの映画の正解を見た気がする。

 

全てが完璧に観たかったものとマッチしてていっぱい好き。

ホラー映画からゾンビというジャンルが独立したように、戦争映画から戦車というジャンルを独立させたらこうなるのかと、そういう面白さがあります。

 

 

 

T-34 レジェンド・オブ・ウォー』

T-34

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画像引用元:映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』オフィシャルサイト

予告:https://youtu.be/Y2IJ7YmT9Lw

 

以下、ネタバレを含む感想記事です。

 

 

 

ストーリー

戦車乗りのロシア人捕虜、ドイツ軍の演習の的に用意されたT-34/85に乗り込んで大脱走

 

感想

鬼戦車T-34』のリメイクのような立ち位置の作品になります。

というのも、本作も鬼戦車T-34も実際に起きた同じ事件を元ネタにしている為、ストーリーが非常に似ているんですね。

鬼戦車T-34 ニューマスター版 [DVD]

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 とにかく面白かったです。

戦争映画という枠組みである以上、ある程度しんみりとした雰囲気だったり陰鬱な空気感があるのかなと思っていましたが、突き抜けてポップな作風でした。

 

 

 

この映画の主役は戦車そのものなんですよね。

 似た設定の映画にアメリカのフューリーがあります。あれはあくまで戦車乗りが主役でしたが、このT-34は完全に主役が戦車です。

戦車戦が観たいんじゃい!っていう僕みたいな層には、FURYよりも『T-34』のスタイルの方が合うんじゃないかと思います。

フューリー(字幕版)

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驚くほどマニアックな描写が多いんですが、それでいてオタク臭が感じられない作りになっている点は、これまでの多くのミリタリー作品とは一線を画していると思います。

角ばっている戦車(ドイツ戦車の事です)が敵なんだって事だけ知っていれば、誰でも楽しめる内容です。

 

一つ一つのシーンに説得力をしっかり持たせて、それでいて戦闘シーン全体のスピード感を落とさずに成立させていました。

しれっと昼飯の角度で跳弾狙ったり、撃って引いての陣地転換、そして弱点狙撃など、明らかにドンパチ以上のモノを見せたいという執念が感じられます。

つまり戦車戦を主体に描いているわけです。これをやってる映画って意外と無い気がします。

バルジ大作戦』のように大規模に戦車が展開されての撃ち合いであったり、『ホワイトタイガー』のように戦車を怪物に見立てて攻略する、というものとは、戦闘シーンのディティールの見せ方に違いがあります。

バルジ大作戦(字幕版)

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戦車そのものにおける戦術を描写に組み込んだ映画はとても少ないこともあって、この映画の最も個性的な部分と言って良いんじゃないかと思います。

戦車の砲撃シーンも撃って当たってだけじゃなく緩急が上手く付いていて好きです。スローで砲弾の軌道を見せつけてじわじわと煽ったり。

かなりリアルに戦車戦というものを描きつつも、フィクション的な演出も多用されている点が何よりも一番面白い所だと思います。

特に砲弾の軌道が非現実的な射線の連続で、逆にそこが面白いです。

飛び交う砲弾がギリギリの射線上ですれ違ったり、間一髪で針の穴を通すように砲弾が飛び去ったり、絵的な面白さという点も楽しめました。

 

 

 

 

ただ戦車が主体の戦車映画ってだけなのかというと、そうじゃないのも凄いと思います。

主人公のニコライ・イヴシュキンと敵対するライバルのイェーガー。ふたりの奇妙な関係性やそのキャラクターも見所だと思います。ニコライと共にT-34で戦う乗員たちも個性が際立っていました。

 

イェーガーが特に好きです。良いキャラクターですね。

T-34/85を演習の標的に、折角なのでたまたま見つけた因縁深い戦車乗りであるニコライにT-34へ乗り込んでもらう事にしたイェーガー。

結果ニコライ達には脱走されてしまい、イェーガーは上層部からのプレッシャーもあって、なんとか翌日朝までにニコライ達を捕縛ないし撃破しなけらばならないという流れになります。

 

 そして、何度も何度も戦闘を重ねた上で、クライマックスの橋の上での一騎打ち。

この時点で部下のパンターが合計4両も食われてるのに、ニコライからの一騎打ちの提案に応えるイェーガー。

これまで国を背負った兵士として描かれていたイェーガーですが、最後はひとりの男として戦場に立っています。このかっこよさ。

一方のニコライも「国の為に戦っていた」というセリフこそ前半で言っているものの、本当は自由の為に戦っていたことが徐々にわかります。

要は戦争という国同士のいざこざの中で、戦争の道具でも国を背負った兵士でも無く、男同士の戦いで締めくくられるんですよ、この映画。

だから熱い。

 

 

 

 

ロシアがこういう映画を作るようになったっていうの、かなり個人的に感慨深い部分があります。

ロシアのWW2を描いた戦争映画はあまり詳しくないんですが、少なくとも僕の中にあったイメージとはかなりかけ離れていました。

ソビエト万歳的な感じがどこかしらに散りばめられている映画が多かったと思います。

でもこの映画はそういうところをチラつかせもしないんですよね。

それが凄いなって個人的に思っています。

 

 

個人評価:★★★★★

 

ガルパンが好きなら絶対に好きと言われている理由は観れば良くわかると思います。

僕のようにワールドオブタンクスやWar Thunderで戦車ゲーをやっている層も、戦術や戦闘シーンなどで必ず目を引くシーンが出てくると思います。

とにかく戦車というものに対するこだわりが半端じゃない作品なんですが、それでいてストーリーそのものは極力重くせず、わかりやすく熱い方向にまとめていると思います。

マジで面白かったです。近所の映画館では上映していないので、気軽に観に行けないのが本当に悔やまれるレベルです。とにかくオススメです。

 

 ではまた。

第1話 戦車道、始めます!

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