ワイルド・ワイルド・ウエスト(1999年/アメリカ) ネタバレあり感想 スチームパンクドタバタ劇。
スチームパンクという作風を先駆けて描いていた60年代のドラマシリーズの映画化作品だそうです。
(WILD WILD WEST)
予告:
以下、ネタバレを含む感想記事です。
■ストーリー
二人の男がアメリカの転覆を狙う博士の野望を阻止する。
■感想
南北戦争の爪痕が人々の間に色濃く残る19世紀アメリカ西部開拓時代を題材にしつつも、その時代に存在し得ない様々な技術や兵器が登場する映画。
題材自体はマッドサイエンティストを追う二人の男を描いたバディモノですが、アクションにコメディとスチームパンク要素を組み込んだ感じでした。
スチームパンク要素自体もコメディの一部を担っているような印象で、コメディだからこそ「こんなものが存在するのは有り得ない」という無粋な冷め方をしないで済む気がします。
カラクリ屋敷みたいな汽車の存在だったり主要キャラのゴードンの秘密道具だったり。
というかむしろ歴史に埋もれただけで実際にありそう、という丁度いいところを攻めている物が多かったと思います。
巨大な蜘蛛型歩行兵器は流石にかましてんなーって思いましたが。
ライト兄弟の登場を待たずして先に飛行機を実用化するシーンがあったり、第一次世界大戦以前を舞台にしているものの戦車が登場したりと、作中の時代にはギリギリまだ登場していないものがしれっと出てくるのも面白いです。
塹壕戦によるジリ貧を世界がまだ経験していない時代だからなのか戦車は無限軌道では無く車輪主体だったり、妙な部分に拘りが垣間見えます。
コメディの部分は結構センシティブな人種ネタ歴史ネタを攻めていました。
意気揚々と奴隷時代の黒人の扱いを許す主人公ジェームズ(ウィル・スミス)や、セクハラしてきたジェームズにちょっと気がある風なモブ女性、色仕掛けするヒロインなど、ギリギリなネタが目白押しでした。
今でもブラックコメディではそれらの要素をイジリにイジリ倒す作品はありますが、より自由にやりたい放題している感じでした。
ポリティカルコレクトネス達の脳が焼けてしまうね。
そんな感じの映画です。
とにかくドタバタしつつ悪の親玉を倒すというシンプルな内容。
■〆
個人評価:★★★☆☆
ウィル・スミスが主人公ジェームズ・ウエストを演じているんですが、いわゆる面白黒人枠に近い描かれ方をしているのが中々新鮮です。
テーマ曲ももちろんウィル・スミスが担当。
この映画は下記の配信サービスで視聴できます。
ではまた。